<平成14年度事業計画> 平成14年4月1日 (財)日本ハンドボール協会
基本方針
今、スポーツ界を取り巻く環境は経済的にも、社会的にも暴風圏の中にあります。
もちろん、ハンドボール界も同様であり、各企業が相次いで企業スポーツから身を引くという状況、
さらに少子高齢化に伴う競技人口の減少など、まさにスポーツ冬季の時代になりつつあります。そんな
中、この視界不良の時こそ、真価が厳しく問われることを肝に銘じた上で日本協会として、ハンドボー
ル競技の強化・普及を両輪として永続的に発展させていかなければなりません。そのためにも現在、鋭
意推進中の中長期計画・短期計画の達成こそ今後の大きな課題として認識し、その実現に向けて各事業
部とも、事業予算の効率的運用と事業内容の精度向上を図るべく、各種事業を展開していきます。
さらに、協会運営の原点ともいえる健全な財政運営のため、各地域の協会と密接な連携を取りながら、
将来に亘り安定した財源の確保のため、スポーツ界の環境変化による構造改革に対応できる日本ハンド
ボール協会の構造改革についても積極的に取り組んで参ります。
1.普及指導に関する事業
普及特別委員会
1. 公認指導者体系の整備
2. 普及施策の検討
・運営マニュアル
・異種目スポーツとの連携事業
・中学生層の普及
≪ 普及関係 ≫
【 基本方針 】
1. 生涯ハンドボール体系の確立
(1) 小学生を中心としたジュニアチームの育成
・市町村協会でのスポーツ教室、スポーツクラブの育成
・チーム創設マニュアルの作成
・郡市町村ハンドボール協会の設立促進
(2) 小学校における教科体育ハンドボール授業の実践促進
(3) 小・中・高の教科体育における一貫指導体系の確立
(4) マスターハンドボールの普及
(5) 車椅子ハンドボール等の支援
2. 中学生委員会関係
(1) チーム登録の徹底
(2) 指導者養成、チーム育成事業の充実
3. ビーチハンドボールの普及
全国大会の開催
【 重点施策 】
1. 小学校教科ハンドボールの普及と次期指導要領改訂対策
・実践研究発表会の充実
・研究指定校制度の検討
・発育発達に応じた指導マニュアルの作成
2. 小学生チームの運営研究
・小学生委員会を中心としてスポーツ教室、クラブチーム
経営運営マニュアル作成、広報
3. 中学生チームの普及と活性化
・指導者の育成
・中学校体育連盟との連携
・NTSとの連携
4. 生涯ハンドボール体系への基盤整備
・少年スポーツ教室・クラブの充実
5. ビーチハンドボールの普及
・講習会の開催、審判員の養成
≪ 指導関係 ≫
【 基本方針 】
1. 指導者の育成
(1) 指導組織の整備
(2) 公認コーチ養成講習の実施
(3) 都道府県における公認J級指導員及びスポーツ指導員の養成
(4) コーチレフェリーシンポジュームの開催
(5) 大学におけるC級コーチ専門教科認定コースの設置について
2. 公認指導者の義務付けについて
3. 海外派遣による研修と情報収集
4. 技術・指導情報の広報
5. NTSとの連携
【 重点施策 】
1. 公認J級指導員養成、スポーツ指導員養成講習会の実施
2. B級公認コーチ養成講習会の開催
3. 公認指導者組織の整備
4. NTSとの連携による指導者養成体系の確立
2.競技運営に関する事業
【 基本方針 】
1. 日本協会主催、共催大会及び国際大会の管理運営にあたる
2. 大会運営、競技運営の組織化を推進する
3. 競技用具検定制度の推進及び整備をはかる
4. 国民体育大会の夏季大会移行の推進をはかる
5. 社会人連盟構想(仮称)の推進をはかる
【 重点施策 】
1. 大会運営、競技運営の組織化をはかるためにも競技役員の資質向上を目指し養成をはかると共に、
運営の普遍化を推進する
2. 選手・チーム役員及び日本協会のデータ管理を統一させ、登録制度の推進をはかる
3. 競技用具の検定制度の推進及び整備をはかる
4. 全日本総合選手権、国民体育大会・リハーサル大会・マスターズ大会の再構築を検討する
5. 社会人連盟構想及び各種大会の再編成を意図した大会制度の構築を検討する
3.国際に関する事業
【 基本方針 】
1. 世界大会(オリンピック、WC)出場に向け環境作り
2. アジアハンドボール連盟(AHF)のさらなる正常化
3. 国際交流の体制構築とネットワーク化
【 重点施策 】
1. AHF・IHFの重要ポイントに役員を送り込む
委員会も含め登録し、日本主導で進める
2. 東アジア地区の連携を密にする
・東アジア諸国の交流会議の実施 4月神戸市
・イベント時の交流会の実施 随時
3. 海外拠点と国際交流のバックアップ
・派遣選手の送り出しのアシスト
・海外拠点国との調整
・海外駐在ハンドボール経験者の活用(情報収集)
・海外招聘国への調整
4.競技規則(審判)に関する事業
【 基本方針 】
1. 審判員の資質の向上
日本の技術向上には、審判員の資質向上は不可欠であり、トップレフェリーを含め全体の
レベルアップを図る.
さらに、コーチ・プレーヤーとコミュニケーションを図ることにより、技術と反則の問題点
を探り、高度の技術を目指す。
2. 新競技規則の徹底
新競技規則を4月1日より実施するが、競技運営上の問題点について、国際連盟等との連携
を密にし、改正の精神及び解釈について、競技規則研究委員会を中心に徹底を図るルート作り。
3. 審判員の評価
研修会・講習会の成果また課題の把握、評価(審判技術)の継続
【 重点施策 】
1. 視聴覚教材の充実
VTR等による視聴覚を駆使し、教育用VTR及びテストVTRを作成し、審判員の資質向
上の一助とする。
当然、視聴覚器材の充実と、作成スタッフの充実を図らなければならない。また試合終了後、
当該審判員と監督と意見交換の場を持つことの徹底を図る。
2. トップレフェリー研修会の実施
全国大会審判員、日本リーグ審判員及び技術指導者を一同に集めた研修会の実施。ここで審判
・技術両面の意見の交換を行う。
3. 継続的行事の実施
公認A・B級審査、審判評価、JHAレフェリーコース、審判合同委員会等は、審判部運営
上避けられない。
5.競技力向上(強化)に関する事業
【 基本方針 】
1. アテネ強化施策の推進
2. 中・長期強化施策の推進
3. プサン・アジア大会の強化推進
4. メディカルサポートの実施(アンチドーピング推進)
5. 分析班の充実
【 重点施策 】
1. アテネ強化の実施
・強化合宿の実施(女子長期合宿の実施)
・海外遠征の実施と国際試合の増加を図り、チームを強化
・海外拠点の充実を図り留学生の強化、競技力の向上
2. 中・長期強化の実施
・学生世界選手権のメダル獲得
・北京を目指してU-23, U-19, U-16メンバーの強化、外人コーチを招聘し地方分散合宿と集中合宿を行い強化推進
・ジュニアチーム(男女)世界選手権のアジア代表権獲得
3. プサン・アジア大会 金メダルを目標とし目標達成の強化施策の実施
4. メディカルサポートの充実と代表チームのトップコンディションアップを図る。
国内大会のドーピング実施
5. 分析・情報収集を充実させ、アジア各国のチーム力を把握し、代表チーム戦力アップを図る。
代表チームと帯同 分析 技術の開発。
6.機関誌発行に関する事業
【 基本方針 】
平成14年度は、13年度に引き続き事業を充実させていく。量的には32ページを確保できる体制が整ったので、
質的充実を図っていく。
内容的には、重点施策に沿い、人的確保をしながら各種記事の内容充実を図る。また新企画も検討をしていく。
協会運営の基盤となる規定集を整備作成することを目途に検討、小委員会を設置し、規定の見直しを含め検討
していく。
【 重点施策 】
1. 各種全日本大会、国際大会詳報
2. ナショナルチーム情報
3. NTS関連情報
4. 『10万人会』サポート会員情報
5. 協会便り
6. 各種事業報告
7. 人物登場
8. 新連載企画
9. IHFニュースなど
規定の見直しと規定集の作成
7.企画・広報に関する事業
≪ 企 画 ≫
【 基本方針 】
1. 中・長期スケジュールに基づく企画・立案
2. 協賛募集活動の定着と拡大
3. 『構造改革・プロジェクト21』の検討・推進
【 重点施策 】
1. アテネ特別強化委員会のプランに対する活動 (アテネオリンピック・アジア予選開催等)
2. マーケティング委員会の設置と活動 (協賛募集活動の具体化)
3. 『構造改革・プロジェクト21』の具体的検討と実施
≪ 広 報 ≫
【 基本方針 】
1. ハンドボール情報の発信の拡大 (プレスリリース等の拡大)
2. メディアとの交流拡大
3. 協会内体制の確立
4. ナショナルチームのPR
5. インターネットの充実拡大
6. 『がんばれハンドボール10万人会』の徹底
【 重点施策 】
1‐1 発信媒体の拡大に伴う対応
イ) 新聞
ロ) テレビ (地上波・BS・他チャンネル)
ハ) 雑誌
ニ) HP
1‐2 発信内容への対応
イ) ニュース
ロ) 文化
ハ) バラェティ
ニ) 経済
2. メディアとの定期懇談会の実施
イ) 東京記者クラブハンドボール分科会との懇談
ロ) NHK との懇談
ハ) 意見交換の実施
4. 協会内組織の確立 (担当者の複数化)
5. ナショナルチームの露出
イ) テレビ
ロ) HP
ハ) 新聞
ニ) 雑誌
6. HP情報の内容充実 (機関誌委員会、スポーツイベント社との連携)(ナショナル情報)
7. アテネ事務局と連携氏、ナショナルチームの情報発信
8.財務・会計に関する事業
【 基本方針 】
日本ハンドボール協会の財政は、近年の効率的な運営努力と組織拡大効果により健全運営が
はかられてきた。しかし、ここにきて日本経済の長引く低迷の影響から日本リーグ加盟チーム
の活動停止や撤退、さらに少子化傾向による登録学校の減少等、協会の健全運営のための収入
財源の確保については厳しい状況になっている。
今年度の運営に当っては、従来同様健全な財政運営に努めると共に、何に効率化を求めるか
早急に検討していく。
【 重点施策 】
1. 安定的財源確保のため登録金の抜本的改定の検討
2. マーケティング委員会の活動によるスポンサーの整理と新規獲得
3. 一般会計と特別会計の会計処理の明確化
9.日本リーグに関する事業
【 基本方針 】
1. 日本リーグを継続・発展する
(1) 日本リーグ機構中期ビジョンを確立する
(2) 地域と共に発展する日本リーグを目指す
(3) 企業におけるチームの位置付けを明確にする
(4) アテネ特別強化委員会との連携、支援体制を確立する
(5) 普及活動への連携・支援体制を確立する
【 重点施策 】
1. 日本リーグ機構中期ビジョンの検討を行う
2. 女子リーグの今後のあり方と推進
3. 観客動員対策に取組む
4. メディア対策に取組む
(記者クラブ NHK TVKテレビ BS放送多チャンネル ‐ チーム広報を徹底)
5. 東京地区での試合開催
6. 第3地域での試合開催
7. 経費節減に取組む
(集中開催 リーグの短期化)
8. NTS活動への協力支援・積極参加
9. 新しいリーグの姿への挑戦
i) スーパーリーグ構想
ii) 3回戦総当り
iii) 東アジアリーグ
10. 審判技術の向上に取組む
10.総務に関する事業
【 基本方針 】
日本協会の事務局として、本来の業務であるハンドボール競技者・関係者へのサービス機能と
管理機能を強化するため事務局の効率的運営を推進し、人材の効果的投資を検討する。さらに、
諸会議の円滑な運営による迅速な情報の提供をはかり、情報の伝達が末端までスムーズに行くよ
う、ネットワークの再構築をはかる。
【 重点施策 】
1. 事務局の強化体制の推進
2. 諸会議の効率的運営
3. 各種情報伝達機能の見直し
11.『がんばれハンドボール10万人会』サポート会員に関する事業
【 基本方針 】
全員参加の理念によるハンドボールの発展を図るため、一般ハンドボール愛好者の入会を進め、
その管理体制とサービス事業を行う。
【 重点施策 】
1. サポート会員の名簿管理体制の確立
2. サービス事業の展開
3. 入会促進事業の展開