<機関誌2011年11月号巻頭言>


「日本ハンドボール選手権構想」



             (財)日本ハンドボール協会常務理事      江成 元伸 


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 平成21年度に全日本社会人ハンドボール連盟(以下、社会人連盟)構想として立ち上げ
たプロジェクトは、平成24年度を完成年度として大会運営、組織的連盟活動を続けていま
す。平成22年4月、社会人連盟が発足し、平成23年には、第1回社会人連盟理事会、第1回
社会人ハンドボール選手権大会を開催するに至りました。社会人連盟の社会人委員会は全
日本実業団ハンドボール連盟の組織活動を継続しており、新設したジャパンオープン委員
会、全国クラブ委員会、都道府県委員会の活動に課題は残っていますが、社会人連盟組織
としての陣容は整いつつあります。

 社会人連盟を立ち上げた目的の一つに、登録区分を問わず都道府県所属チームの増加、
都道府県大会がより活発化することがあげられていました。ハンドボール関係者の皆様方
のお力添えを持って、中学、高校、大学のOB・OGを中心としたチームの立ち上げにご
尽力いただくようお願いするところであります。

 さて、社会人連盟構想と併せて検討しているプロジェクトに、日本ハンドボール選手権
(以下、日本選手権)構想があります。毎年12月に開催されている全日本総合ハンドボー
ル選手権大会は、当該年度の各加盟団体の優秀チームが一堂に会し、覇権を争います。参
加チームは、日本リーグ、全日本学生連盟、ジャパンオープンの優秀チーム、そして日本
ハンドボール協会(以下、日本協会)の推薦チームであり、カテゴリー別トーナメント型
チャンピオンズカップです。(財)日本体育協会が主催する国民体育大会もこの様式の大
会ではありますが、この大会の主催は(財)日本体育協会であり、成年、少年の区分され
た年齢別大会であります。チームの編成は単独チームの場合もありますし、選抜チームの
場合もあります。これに対して、日本協会主催として、都道府県を代表する単独チームの
優勝チームを競うトーナメントチャンピオンズカップを日本選手権と位置づけ、全国都道
府県協会に所属する全チームが、都道府県選手権を予選として勝ち上がっていく大会を日
本選手権と呼称し、全日本総合選手権に変わる大会として創設したいというのが日本選手
権構想です。サッカーの天皇杯のように、一挙にプロチーム、JFLチーム、大学チーム、
高校生チームが参加する大会に編成することは難しいと思いますが、まずは全国47都道府
県選手権の優勝チームが参加する日本選手権を、早急に開催したいと計画しております。

 理事会、評議員会、全国理事長会他で多くのご意見を頂戴しておりますが、併せて機関
誌をごらんの皆様方のご意見も参考にさせていただければと期待しております。それらの
意見を理事会等で議論し、すばらしい大会を作り上げていきたいと思っておりますので、
皆様方のご理解とご協力をお願いいたします。



  (財)日本ハンドボール協会機関誌「ハンドボール」2011年11月号より転載