<機関誌2006年4月号巻頭言>


Jump to the World (世界に飛び出せ)



                   (財)日本ハンドボール協会会長   渡邊 佳英 

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 昨年度、全日本女子は12月にロシアにて開催されました第17回世界女子ハンドボール選
手権大会において24チーム中18位と振るわず、また全日本男子においても2月にタイにて
開催されました2007年男子世界選手権アジア予選である第12回男子アジア選手権で5位に
終わり、前回(ドーハ大会)4大会振りに獲得した念願の世界選手権出場権を僅か2年のう
ちに失う事になりました。これが現在の日本ハンドボール界の実力であり、また日本ハン
ドボール協会の総合力の表れでもあると痛感しております。

 そこで本年度、日本ハンドボール協会は、普及・強化・自立すべてにおいて大きく世界
に跳び出す年にと願いを込め、スローガンに「Jump to the World (世界に跳び出せ)」と
かかげました。このスローガンのもと、「プロジェクト21」の目標である

 1. 2010年にハンドボール人口を日本で全スポーツ競技の3位に、そして小学校チーム
   を育成する
 2. オリンピックに常時出場し、メダルを獲得できる実力をつける
 3. 日本ハンドボール協会が人、物、金で自立できる体制にする

を達成すべく、鋭意邁進努力して参ります。

 直近の目標としては、来年度は北京オリンピックのアジア予選が開催される年でありま
す。男女ナショナルチームが、そろって予選を突破し、北京オリンピックにおいて輝かし
い成績を収めることができるよう、日本ハンドボール協会としても最大限バックアップし
て参ります。

 長期的にみると、ハンドボールが飛躍し続けていくために、

 1. ハンドボール競技とはどういった競技なのかを世間に周知していくこと
 2. 「がんぱれ1O万人会サポート会」といったようにサポーターを含め、ハンドボール
   に関わる人口を増やしていくこと
 3. 「ジュニア3000プロジェクト」といった競技者人口を増やしていくこと
 4. 「NTS(ナショナルトレーニングシステム)」といった競技者の育成と同時に指導者、
   レフェリーの育成
 5. 育成から強化へ

 上記すべてが良い結果を生み出すことにより、スポンサー企業様の増加=収益確保にも
つながると考えます。これらシステムは整備されつつありますが、さらに効率よく運営し
て普及を促進するためにも、皆様の幅広いご支援を賜りますようあらためてお願い申し上
げます。


  (財)日本ハンドボール協会機関誌「ハンドボール」2006年4月号より転載