<機関誌2005年9月号巻頭言>


日本ハンドボールリーグ第30回大会を迎えて



                   (財)日本ハンドボール協会副会長  市原 則之 
                   (日本ハンドボールリーグ機構会長)

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 日本ハンドボールリーグは、ハンドボール競技の普及と競技力向上を目的に、1976年に
発足し、本年めでたく30周年を迎えることができました。

 これも偏に、全国各地の試合会場に足を運び、ご熱心に各チームを応援いただているサ
ポーターの皆様、またリーグ運営を継続的にご支援いただいているスポンサー各社、そし
てリーグ発展のため日夜ご努力を重ねられた先輩各位のご尽力の賜物と、心より感謝申し
上げる次第であります。

 第1回大会は、男女各8チーム、計16チームの参加によりスタートしました。その後年
々参加チームが増え男女1・2部制を導入、第23回はリーグ史上最大の30チームの参加を
得ることが出来ました。参加チームには全国各地で熱戦を展開して、リーグ発足の目的の
一つであるハンドボール競技の普及に多大なる貢献をしていただきました。

 その後、高度成長を続けた日本経済は、バブル崩壊、急激な国際化市場経済への移行に
よりかつて経験のない構造的不況に見舞われ、その余波で各企業はスポーツからの撤退を
余儀なくされました。そして現在、男子11チーム・女子5チームとなり、日本リーグ発足
時と同じ16チームにまで減少いたしました。

 こうした経済不況と変革するスポーツ界の中にあっても、企業チームとして存続或いは
地域密着型チームヘの移行等、それぞれの立場で生き残りをかけて努力を重ねられた現存
16チームに対し、甚大なる敬意と心からの感謝を申し上げさせていただきます。

 幸い日本経済は昨今明るい兆しが見られ、スポーツを取り巻く状況も好転してまいりま
した。日本リーグは更なるハンドボール競技発展のため、日本ハンドボール界悲願のオリ
ンピック出場権獲得のため、試合会場におけるファンサービスの徹底等諸施策を実施し、
リーグの活性化に努めてまいります。

 2003年度からはトップリーグ運営支援として国から多額の助成をいただいております。
この浄財を有効に活用し、GM研修会や東アジアクラブ選手権へのチーム派遣、オールス
ター戦開催、教育リーグ開催、NTSとの連携企画といった幾多のリーグ活性化プランを
推進しております。

 年間のチャンピオンを決めるプレーオフ大会は年々活況をおび、各方面より幅広く著名
人のご来場もいただいております。今後も種々の趣向をこらした運営で集客の効果をあげ、
何時でも会場がサポーターで溢れるようにと努力を重ねてまいります。

 ハンドボール競技の普及・振興並びに国際競技力向上と、今後ますます日本リーグの果
たす役割は大きくなります。30周年の記念大会を糧として、日本ハンドボール関係者、リ
ーグ関係者が一丸となり更なる発展を目指し邁進努力して参ります。愛好者の皆様のご声
援をどうか宜しくお願いします。


  (財)日本ハンドボール協会機関誌「ハンドボール」2005年9月号より転載