<11月25日(水) 第4日最終日>
男 子
日本U−23 33 (11-11, 22-16) 27 オーストラリア
両チーム勝ち星なしでむかえた最終戦、U−23日本代表がオーストラリア代表の高さとパワーに苦しみペースをつかめない立ち上がりであった。オーストラリア4番バックの強打が炸裂する中、U−23は、13番鶴見、7番下川の両サイドのスピードプレーで対抗した。前半の中盤あたりから、日本のDFが慣れ始めるとオーストラリアの攻撃をしのぎ、11番古家,8番小川のカットインプレーで追いつき、同点で前半を終えた。
後半立ち上がりに、U−23がスパート、相手の攻撃を守り、速攻につなげ、オーストラリアを引き離した。オーストラリアは、6番セスティックの強力なロング、カットインで追い上げるが、U−23のコートいっぱいに使う横のゆさぶりとスピードあるカットインを守りきれなかった。残り13分から、オーストラリア代表は、オールコートプレスでU−23をあわてさせようとするが、確実にU−23は加点していき勝利をおさめた。
優秀選手は、オーストラリア・6番セスティック選手,U−23・8番小川選手であった。
女 子
日本リーグ選抜 35 (20- 6, 15-11) 17 日本U−23
逆転優勝をねらい気合い十分の女子日本リーグ選抜は、立ち上がりから元気のないU-23日本代表を攻守で圧倒した。金,宋らの韓国人選手に加え、日本人選手も活躍、14番佐久川の速攻,サイド、10番後藤のポストなどで大きくリードした。U−23も7番大石が果敢に打って出て、8番村瀬のポストで攻めるが、ミスを相手の速攻につなげられるなど、自分たちのペースをつかめなかった。
後半に入ると、U−23も2番岡野,4番板谷のリードから持ち前のスピードある攻撃を展開したが、最後まで日本リーグ選抜のポスト攻撃、フェイントを守りきれず、追いつくことはできなかった。日本リーグ選抜は、15番巽のサイドプレーなど、これまでと違う盛り上がりを見せ、日本リーグ選抜が力の差を見せつけた。U−23は立ち上がりの元気のなさが非常に残念な試合であった。
優秀選手は、日本リーグ選抜・5番,金選手、U−23・2番,岡野選手。
日本ナショナル 26 (12-13, 14-13) 26 バンスカ・ビストリッツァ
ジャパンカップ女子優勝をかけた最終戦、日本代表は、よく足の動く組織された1−2−3プレスDFで、スロヴァキアチームの攻撃を防ぎ、8番田中美音子,15番藤浦,7番小松らの速攻でゲームを優位に進めた。しかし、スロヴァキアもディフェンスの間上から10番オボリオヴァ,15番アクロメーヴァの強力なシュートで応戦した。スロヴァキアGKグロモヴァがノーマークシュートを防ぐなど、前半残り10分を1点におさえて前半は1点差でスロヴァキアがリードした。
後半も互角の展開、日本のDFは足がとまらず、スロヴァキアのミスを誘い、小松,沖土居らのスピードプレーで加点、スロヴァキアもオボリオヴァのシュートで点を重ねていった。残り5分、24−24から、両チームとも必死の攻防を見せ、残り1分7秒、日本・田中美音子のステップシュートで26−25、試合は決まったかと思われたが、残り27秒、スロヴァキア・アクロメーヴァの高い打点からのロングシュートが決まり、同点。日本はタイムアウトをとり、1点を目指したが及ばず、26−26で終了し、日本代表がジャパンカップ優勝を飾った。
優秀選手は、スロヴァキア・10番オボリオヴァ選手、日本・7番小松選手。
<11月24日(火) 第3日>
男 子
日本ナショナル 33 (14- 8, 19- 7) 15 日本U−23
U−23日本代表は、キャプテン所の好リードからハツラツとしたプレーで日本代表と互角のペースで進めていく。また、アグレッシブなディフェンスで体格差をものともしないプレーが続き、点差は広がらない状況であった。それに対して日本代表は、厚いディフェンスから徐々にU−23の攻めを寸断し、15分過ぎから速攻が出るようになり3点連取、U−23は、タイムアウトを取りリズムを変えようとするが、逆にまた3連取され14−8で日本代表のリードで前半を終える
後半、U−23下川のサイドシュートで反撃のリズムをつかみかけたが、日本代表の高いディフェンスにつかまり、連続速攻を許し15分間ノーゴールと一方的な展開となった。17分頃から古家のカットイン,武藤の速攻でリズムをつかもうとするU−23は、余裕のある日本代表に対して散発シュートのみで、前半のアグレッシブな攻守が見えなくなり日本代表の完勝となった。
優秀選手は、日本代表・角谷選手,U−23古家選手。
日本リーグ選抜 30 (14- 9, 16- 9) 18 オーストラリア
日本リーグ男子選抜チームのフロントプレーヤーは、朴,林,呉と、オーストラリアチームと体格でも見劣りしない。この3人を中心にたて続けに4点連取。このまま差が開いていくかと思われたが、オーストラリアはチャンがサイドに入り、ディフェンスも1−5に変更し、徐々に追いつき、16分過ぎには、8−8となる。日本リーグ選抜はタイムをとり、フロントとポストにジザ,ボル,池辺,市原を入れ、オーストラリアもチャンを下げ0−6ディフェンスにするが、日本リーグ選抜がジザ,田中の活躍で4連続得点。前半は、14−9で日本リーグ選抜がリードして終わる。
後半、オーストラリアは、アーノルドの活躍により、立ち上がり加点する。15分過ぎまでは、一進一退の攻防が続く。しかしながら、15分過ぎ以降、呉,木浪の活躍などにより、徐々に点差を開いていった。オーストラリアもバック,イヴァンコビッチがロングを決めるが、点差は開き、日本リーグ選抜が30−18で勝ちをおさめた。
優秀選手は、日本リーグ選抜・田中(茂),オーストラリア・イヴァンコビッチであった。
女 子
日本ナショナル 28 (10-10, 18- 7) 17 日本U−23
前半の立ち上がりは、女子日本代表,女子U−23共に攻撃のリズムがつくれず、一進一退の互角の展開となる。女子日本代表のポストプレーや7番北國銀行の小松の速攻を女子U−23・16番大阪体育大の田中の好セーブにより、点差は広がらず、10−10の同点で折り返す。
後半は、安定した厚い女子日本代表のディフェンスに、女子U−23が攻めきれず、あせりが見え始めた。しつようなディフェンスに、ミスから女子日本代表の速攻により、完全に女子日本代表のペースとなり、女子日本代表の勢いは止まらず、終わってみれば、28−17の点差となった。
なお、この試合の優秀選手は、女子日本代表は、2番,日立栃木の沖土居真子選手、女子U−23は、14番,筑波大学の山田永子選手の両選手であった。
日本リーグ選抜 36 (15-17, 21-13) 30 バンスカ・ビストリッツァ
スロバキア・オボリオヴァのスタンディングシュートでスタート,体格差をJHLはアグレッシブなディフェンスでカバーし、スロバキアにペースを与えず、逆に高いディフェンスに対して、呉のセンターからミドル,スタンディングと多彩なシュートで対抗、前半を2点差で終了した。前日の日本代表との僅差を持続してのプレーであった。
後半、スロバキア大型ポストのシュートをGK今野の果敢なセービングからの速攻により早々に同点となる。その後、アグレッシブなディフェンスがスロバキアの強引なプレーからの反則を誘い、JHLのペースとなった。スロバキア・アクロメーヴァの負傷退場により強引なプレーがでてきたが、JHLは、マンツーを続け、スロバキアのオフェンスを寸断、速攻の連続で、終始優位に進め6点差で終了、見事勝利を得た。
この試合の優秀選手は、スロバキア・アクロメーヴァ選手,JHLは今野選手。
<11月23日(月) 第2日>
男 子
日本ナショナル 38 (20-10, 18- 9) 19 オーストラリア
両国ナショナルチーム同士の戦い。前半、4番バックのシュートで先制したオーストラリアであったが、日本の1-2-3、0-6両ディフェンスを崩し切れず、日本に速攻をつなげられた。前半だけで5本の7mスローを決めた日本が、広政、茅場、冨本らで着実に加点。GK日原が昨日に続いて好セーブを見せるなど、日本のペースで終始試合が進んだ。オーストラリアもベイダー、ラマダニで追い上げをはかるが、日本のオフェンス陣に対応しきれなかった。
後半も日本は中山、冨本、角谷らでリードを広げる。オーストラリアは荒いディフェンスが目立ち、20分過ぎには得点源のラマダニが3回目の退場で失格、速攻を止めようとコートに出たゴールキーパーが退場になるなど、日本チームを慌てさせることができなかった。終わってみれば日本が危なげなくダブルスコアで圧勝した。
優秀選手はオーストラリア4番・バック、日本5番・冨本 両選手であった。
日本リーグ選抜 30 (14-10, 16- 9) 19 日本U−23
前日までインカレを戦った学生によるU-23日本代表は、キャプテン所のリードから、日本リーグの外国人選手を主体とした日本リーグ選抜に挑んだ。前半はGK谷川のナイスキープも飛び出し、果敢についていったが、日本リーグ選抜の高いディフェンスを攻略しきれなかった。日本リーグ選抜は、GK宇田川の安定したキーピングから荒尾の速攻、ジザの強打などで着実に差を広げていった。
後半に入っても、日本リーグ選抜の堅いディフェンスと、スピード、パワーが一枚上手で、小倉、松林、小川らの積極的な攻撃も勝ちには結びつかなかった。経験と体格で勝った日本リーグ選抜は迫力あるハンドボールを展開、会場をさすがとうならせた。一方のU-23日本代表も若さあふれるプレーぶりに好感を持たせるものであり、明日以降に期待を持たせるものであった。
優秀選手は、日本リーグ選抜・ジザ、U-23日本代表・谷川 両選手であった。
女 子
バンスカ・ビストリッツァ 33 (19- 9, 14-12) 21 日本U−23
'98ジャパンカップ女子の開幕戦は、先日まで行われた名古屋インカレを戦った大学生に、一部日本リーグ選手を加えたU-23日本代表と、スロバキアのバンスカ・ビストリッツァで行われた。体格で勝るスロバキアは、立ち上がりから有利に試合を展開、184cmのサログブのポストを中心に得点を重ねた。一方日本は高さに対し、スピードプレー、フォーメーションプレーで対抗。村上、早川などで追い上げるが、スロバキアの強力な攻めを守り切れず、前半を19-9と大量リードされた。
後半に入り、日本のディフェンスが対応しはじめ、互角の展開に。早川のサイドシュート、村瀬のポストなどで追い上げる。しかし、高く大きいディフェンスからの速攻、攻撃からの帰陣でも一歩上回るスロバキアに追いつけず、バレンチナ、ザテコヴァらからの得点を防ぐことはできなかった。日本もGK田中の好セーブ、終了間際のダブルスカイプレーで会場をわかすが、地力に勝るスロバキアが大勝した。
なおこの試合の優秀選手は、スロバキア5番・ラピノヴァ選手、U-23日本代表13番・早川選手であった。
日本ナショナル 26 (16-14, 10-11) 25 日本リーグ選抜
日本代表はキャプテン田中美音子、日本リーグ女子選抜はイズミ所属の林両選手のリードのもと、スピードある攻撃を展開した。日本代表、田中美音子、田中美代子が前半得点を重ね、終始日本リーグ選抜をリード、GK山口の好守が光った。一方、日本リーグ選抜は、相手のミスを速攻につなげ、林、OSAKIの金、宋、イズミの呉ら、韓国人の活躍で追い上げた。
後半に入り、日本代表の攻撃陣がリーグ選抜のディフェンスを崩しきれずミスを連発、そこを速攻でリーグ選抜が逆転、試合は緊迫してきた。しかし、残り15分から、日本代表が中村の連続速攻、沖土居のステップシュート、速攻などで再び逆転、日本代表がこのままいくかと思われたが、残り3分で田中美代子が退場、まったく結果はわからなくなってきた。しかし、このピンチを日本代表が守り切り、1点差で勝利をおさめた。
優秀選手は、日本代表8番・田中美音子、日本リーグ選抜2番・林五卿。
<11月22日(日) 第1日>
男 子
日本ナショナル 20 (12- 7, 8- 8) 15 日本リーグ選抜
'98 ジャパンカップの開幕戦、立ち上がりはボールを速く回して攻める日本代表と、外国人選手を中心にプレーする日本リーグ選抜と互角の展開であった。前半15分過ぎから、日本のDFがよく動き、日本リーグ選抜の攻撃を遮断し始める。その間に、GK日原の2本の7mスローのセーブ、広政の速攻,7mスローなどで差を開き始めた日本代表が、12−7とリードして前半を折り返した。
後半に入っても日本代表のGKを中心としたディフェンスが機能し、日原がファインセーブを連発。完全に日本代表のペースとなり、広政の速攻,藤井のポストなどで確実にリードしていった。日本リーグ選抜も大同特殊鋼の朴,本田技研のジザ,中村荷役の呉などで追い上げるが、最後まで日本代表の激しいディフェンスを崩し切ることはできなかった。
なお、この試合の優秀選手は、日本代表・日原,日本リーグ選抜・朴の両選手であった。