平成22年度 第62回全日本総合ハンドボール選手権大会<女子の部> <男子の部12/22-26>
最終日:1月22日(土)
ソニーセミコンダクタ九州 27 (11-11, 12-12) 25 オムロン ランニングスコア
(3-0 延長 1-2)
いよいよ最終日、決勝戦。V6を狙うオムロンと初優勝を狙うソニーとの対戦。どちらも先に主導権を握り、試合を優位に進めたいが、先取点を挙げたのはオムロン。続けてターンオーバーから速攻で連取するが、ソニーも7mtを確実に決めて、応戦。7分までどちらも手堅い立ち上がりで2−2とロースコアの展開。ここから中盤にかけて一進一退の攻防がつづく、ソニーは5番田中を中心にすばやい攻めを見せる。対するオムロンもポスト巻が効果的な動きで得点をあげ対抗。16分まで8−7とソニーが僅差のリード。その後も攻守の切り替えの早い激しい展開の中、23分にはオムロンが10−9と逆転。26分ソニーも長野が打ち込んで10−10の同点に、緊迫した攻防が続いた。その後、どちらも譲らず前半を11−11で折り返した。
後半、7分まで13−13と息詰まる攻防。両者一歩も譲らない展開の中、ソニーは11分に大黒柱の郭を投入、展開の打開を図るも、オムロンの固いディフェンスに阻まれ、抜け出すことができない。20分まで18−18と同点で終盤を迎える。ここから抜け出したのがオムロン、24分過ぎにポスト吉田が打ち込んで21−19の2点差に、しかしソニーも3番長野が決め、すぐさま1点差に、オムロンも東濱のミドル、3番高田の速攻で残り90秒で2点差にするも、ここから2名の退場者を出し、ソニーが終了20秒前に同点23−23。延長戦に突入した。
延長前半、パワープレーを生かして、ソニーが3連取、この試合はじめて3点差をつけ、優位に立ったち、そのまま26−23で終了。
延長後半に入り、必死に攻めるオムロンだが、GK中島の攻守に阻まれ、得点をつめれない。ソニーも3連取のあとは、得点を挙げることができず、苦しい展開だが、終了間際7mtを田中が決め、歓喜のフィナーレを迎えた。最終スコアは27−25。ソニーは初優勝。
オムロン 21 (10- 9, 11-11) 20 北國銀行 ランニングスコア
日本リーグ勢同士がぶつかる準決勝の第2試合,北國銀行とオムロンの一戦。オムロンのスローオフで開始された試合の序盤,オムロンが7番藤井のミドルなどで4点を連取し流れを掴む。しかし、開始10分に初得点した北國銀行が4番上町の鋭いシュートなどで徐々に追い上げ,18分に同点に追いつく。一進一退の攻防が続き,前半10対9の1点差でオムロンがリードし折り返す。
後半,東濱のシュートで幸先よく得点すると,流れはそのままで,GK山中が7メートルスローを阻止すると2番城内の速攻,7番藤井の7メートルスローなどで開始10分後には16対10と点差が開く。粘りを見せる北國銀行がじりじり追い上げオムロンの守りをかき乱し、オムロンが2人の退場者を出し,北國銀行が20対19と1点差まで追い上げるが,時すでに遅し,21対20でオムロンが勝利した。最後まで見ごたえのある一戦だった。
ソニーセミコンダクタ九州 26 (16-11, 10-13) 24 広島メイプルレッズ ランニングスコア
日本リーグ勢同士がぶつかる準決勝の第1試合,ソニーと地元メイプルレッズの対戦。メイプルのスローオフで開始された試合の序盤,メイプルは新城の得点で幸先の良いスタートを切り3点を先行するが,ソニーが追いつき,その後一進一退の攻防となる。中盤,ソニーの固いディフェンスをメイプルが攻めあぐねる中,ソニーが速攻で点を重ね10−6と差を広げる。終盤メイプルのキーパー田口が再三ファインセーブをするも,オフェンスのミスにより差を広げられ,ソニーが16−11の5点差で前半を折り返した。
後半に入り,両チーム退場者を出す中,両チームキーパーが良く守り,ややゲームが膠着したまま中盤に入る。終盤メイプルは両サイドからの攻撃で2点差まで追い上げるが,ソニーのキーパー飛田がファインセーブで追い上げを阻む。残り30秒で1点差となるが,ソニーが26−24と2点差をつけ勝利。
北國銀行 29 (16- 5, 13- 6) 11 筑波大学 ランニングスコア
日本リーグ勢最後の登場、2年連続して準優勝の北國銀行が筑波大学の挑戦を受ける一戦。4番上町を中心に一気に攻め立てる北國に対して、前半8分まで6−0と防戦一方の筑波大。その後も攻撃の糸口がつかめない筑波大は、じりじりと差を広げられ、17分まで10−1とリードを許す。北國も中盤以降、シュートミスなどで得点は伸びず、25分まで12−3と差を広げられない重苦しい展開。その後双方、点を取り合い、前半を16−5、北國銀行の11点リードで折り返す。
後半出だしは、筑波大は7番山野が踏ん張り、ミドルで得点をあげ、5分まで20−8と粘りを見せる。対する北國は頻繁にメンバー交代を繰り返しながらも、攻撃では上町が要所で得点、GKの攻守などで、じりじりと点差を広げ、21分には26−10とした。その後も、北國銀行は固い守りで得点を許さず、29−11と完勝。力で筑波大学をねじ伏せた。
オムロン 36 (13-10, 23-12) 22 大阪教育大学 ランニングスコア
日本リーグ勢4強のオムロンと初戦HC名古屋に勝利した、学生界ナンバーワン大阪教育大学との一戦。大教大のスローオフでゲームが開始される。序盤、堅さのみられる大教大に対し、日本リーグチームらしく力強く速いプレーで得点を重ねるオムロン。攻防を繰り返す中、本来の落ちつきを取り戻した大教大が、じりじりと追い上げる。オムロンが退場者を出すと一気に2点差まで詰め寄る。しかし、ノーマークでのシュートがオムロンGK藤間に阻まれ、前半は13−10の3点差で折り返す。
後半大教大15番森脇のミドルで先制するが、その後はミスが続きオムロンに得点をゆるす。大教大5番乾の鋭いパスでノーマークを作るものの再三オムロンGK藤間に阻まれ大教大ペースにはなれず、スピードに勝るオムロンが7番藤井のミドル、カットインで得点してリードを広げる。後半、力の違いを見せつけたオムロンが36−22で勝利する。大教大は、何度も追いつきそうになるが、ノーマークシュートを阻止されたのが、最後まで悔やまれる。
広島メイプルレッズ 31 (18- 5, 13-11) 16 日本体育大学 ランニングスコア
地元広島メイプルレッズと1回戦で日本リーグ勢の三重を破った日本体育大学との一戦。地元優勝に向け、初戦勢いをつけたいメイプルは出だしから日体大を圧倒し、堅い守りから立て続けに速攻を繰り出し、4分過ぎまで6−0。日体大はたまらずタイムアウト、攻撃から立て直しにかかるが、メイプルのディフェンスを崩せない。GKの奮闘はあるものの15分まで10−1とリードを許す展開となった。日体大は、メイプルのメンバー交代の隙をついて果敢に攻めるが、シュートをことごとくGK堂面に阻まれ、点差がつめられない。前半18−5とメイプル大量リードで折り返した。
後半に入り、主力を温存するメイプルに対し、日体大は反撃開始、出だしから積極的にゴールを狙い、18分まで後半スコアを7−5とリードする。しかし、メイプルもリーグ勢の意地からか、ディフェンスを立て直し、反撃、速攻、サイドから得点を挙げ、25分までに28−14とリードを保った。最終スコアは31−16。メイプルが力の差を見せつけた試合であったが、日体大が最後まであきらめない姿勢に拍手を送りたい。
ソニーセミコンダクタ九州 32 (14- 9, 18- 7) 16 香川銀行T・H ランニングスコア
いよいよ日本リーグ勢4強のトップを切って、ソニーが登場。初戦大阪体育大学に勝利した香川銀行を迎え撃つ。序盤、スピードに乗った攻撃からソニーがリズムを作る。香川も負けじと積極的なディフェンスから、速攻で対抗、激しい攻防の中、ソニーが12分まで7−3とリードする。中盤に入ってもソニーの攻勢は変わらず、21分には12−4とさらにリードを広げる。香川はGKの好セーブとソニーのポスト攻撃を封じ対抗するも、ミドル、カットインと打ち込まれ、苦戦を強いられる。終盤、ソニーのミスからの速攻、塩田のミドルなど得点を挙げ、香川が14−9と5点差として前半を折り返した。
後半に入っても、ソニーの優位は変わらず、18番張を中心にセット、速攻と得点を重ね10分まで19−10とリードを広げる。中盤、香川銀行も必死の反撃を試みるも、ソニーの厚いディフェンスに阻まれ、さらに得点差は開き、24分まで28−15とされる。最後まで攻撃の手を緩めなかったソニーが完勝。最終32−16。
筑波大学 24 (12- 9, 12-10) 19 徳山クラブ ランニングスコア
ジャパンオープン準優勝の徳山クラブと全日本インカレ3位の筑波大学の一戦。日体大、大教大と勝利を収めた勢いで、学生3連勝と意気込む筑波大学と今年開催される地元国体に向け弾みをつけたい徳山クラブだが、双方固い立ち上がりで、8分まで2−2とロースコアの展開。徐々にペースを掴んだのは筑波大、速攻・ミドルと得点を重ね、15分までに6−3とリードする。しかし、徳山クラブも粘りを見せ、GKの好セーブで筑波大に得点を許さない。その隙を縫い20分には6−5と1点差に迫る。ここから一進一退の攻防、追いつ追われつの展開で25分まで8−8の同点。終盤、セット力で勝る筑波大が抜け出し12−9の3点リードで折り返した。
後半に入り、スピードに勝る筑波大が徐々に差を広げ5分まで17−10と7点差とした。徳山クラブは長身ポスト・谷口を軸にセットで応戦、粘りを見せ12分までに18−13と5点差に詰め寄る。中盤に入り攻撃が単調となった筑波大だが、徳山クラブもノーマークシュートがGKに阻まれるなど、得点を詰めることができない。23分まで21−16と5点差のままゲームが進行する。終盤、勢いを取り戻した筑波大が残り2分で24−17と7点差とし、ゲームを決定つけた。最終スコアは24−19。本日9得点を挙げた筑波大7番山野の活躍が光った。
大阪教育大学 24 (14-10, 10-11) 21 HC名古屋 ランニングスコア
全日本インカレ優勝の大阪体育大学と日本リーグ所属のHC名古屋との一戦。HC名古屋のスローオフでゲームが開始される。立ち上がりミスの目立つ名古屋に対し、大教大は5番乾を起点にパス、シュートを決め得点を重ねる。10分後には8対2とHC名古屋が引き離される。セット攻撃で攻めあぐむHC名古屋に対し、速いパスワークのなかでカットインやミドルシュートなどで得点する。残り10分でHC名古屋が5−1ディフェンスシステムに変更し、大教大がスムーズにパスがまわせなくなるとミスが出て、HC名古屋7番菅谷のミドルや9番外本のカットインで反撃し、前半を14−10で終える。
後半はHC名古屋が2点連取し2点差まで追い上げるが、大教大がプレスディフェンスに切り替えると流れが変わり再び5点差まで点差が広がる。その後は一進一退を繰り返す。大教大のディフェンスの足が止まりじりじりとHC名古屋が追い上げ残り10分で2点差にまで再び追い上げるが、大教大15番のカットインからの得点などで振り切り24−21で勝利した。
日本体育大学 24 (12-13, 12- 7) 20 三重バイオレットアイリス ランニングスコア
全日本インカレ3位の日本体育大学と日本リーグ所属の三重バイオレットアイリスの一戦。出だし高いデフェンスと速いパス回しから学生らしくはつらつと攻める日体大が先行、5分で4−2とリード。三重もリーグ勢らしく、デフェンスを固め、反撃を試みるが、GKの攻守に阻まれリズムに乗れず、14分までに8−4とリードを広げられる。中盤以降は一進一退の攻防が繰り広げられる中、徐々に三重が反撃、GKを浅井に替え守りにリズムが生まれ、速攻を仕掛ける。22分には11−11の同点に追いつき、28分には逆転に成功、そのまま13−12の1点差リードで折り返した。
後半出だし、日体大は積極的なデフェンスから速攻を繰り出し、すぐさま逆転。5分まで15−13と2点リード。三重も日体大のプレスディフェンスに対応、カットイン、ポストで応戦、一進一退の攻防が続き、17分まで20−18。終盤に入っても日体大のディフェンスの足は止まらず、守りきり24−20で逃げ切り、リーグ勢を破る殊勲の星をあげた。日体大はGK山根の好セーブ、6番高橋のゲームメークが光った試合であった。
香川銀行T・H 27 (11-10, 16-11) 21 大阪体育大学 ランニングスコア
第62回大会の開幕戦は、ジャパンオープントーナメントの覇者、香川銀行と全日本学生準優勝の大阪体育大学の一戦。大阪体育大学4番の速攻で幕を開けた。序盤両チームとも堅さが目立ち、得点が伸びず7分まで3−2と大阪体育大学が僅差のリード。大阪体育大学は、ポストを有効に使い、巧みに攻める、香川銀行は3番塩田を中心に組み立て、セット、速攻と攻め立てる。中盤に入って、香川銀行の活発なディフェンスに、大阪体育大学は攻め倦み、18分までに9−6と逆転を許す。終盤に入って両チームとも攻撃に決め手を欠き、得点が伸びない。香川銀行は退場者を出すものの、何とか前半を11−10の1点差のリードで折り返した。
後半に入って、香川銀行がじりじりと引き離す、堅いディフェンスから速攻と強い1対1から得点を重ね、11分まで18対12とリードを広げる。中盤以降、両チームとも退場者が出す荒れた展開の中で、着実に得点を重ねた香川銀行が18分までに23−15と8点差をつけ、優位を保ったまま終盤へ。粘りを見せたい大阪体育大学、GKの好セーブと10番後藤の踏ん張りなどで、6点差まで詰め寄るが、踏ん張りもここまで。27−21で香川銀行が押し切った。後半に投入された香川銀行9番藤井の活躍が光った。
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