≪ 第12回女子アジア選手権(2009世界選手権予選) 試合結果≫
11/21(金) 11/22(土) 11/23(日) 11/24(月) 11/25(火) 11/26(水) 11/28(金) 11/29(土) 11/30(日) ◎予選ラウンド星取表
韓 国 35 - 23 中 国 (A-1位) (B-1位)
<3位決定戦 >
日 本 39 (20-11, 19- 5) 16 タ イ (A-2位) (B-2位)
<戦評>
「タイに勝利し3位決定」
地元・タイとの3位決定戦。前半、日本は6−0ディフェンスでしっかりとタイの攻撃のリズムを崩し、佐久川、城内の両サイドの速攻で確実に得点を奪い、開始10分で8対2とリードを奪う。その後、タイもNO.6のポストを中心に攻撃を組み立て得点をするが、連続得点を奪う事ができず。攻撃でのテクニカルミスを日本は坂元、上町、佐久川の連続速攻で得点し、タイを突き放す。後半に入っても日本はディフェンスで良く足を動かし、タイに得点チャンスを与えることなく、替わって入った仲宗根、巻、工藤、伊藤瞳を中心に速攻だけで得点をあげる試合展開となる。後半に至っては、5分過ぎの4連続得点、9分過ぎの3連続得点、19分過ぎの5連続得点と得点をあげる。タイは消極的な攻めになり日本の攻撃だけが目立つ一方的な試合展開となり、最後は6連続得点で試合を終了。結果的には前半の立ち上がりでリズムにのった日本の圧勝といえる試合であった。
この結果、第12回女子アジア選手権は3位となった。
<個人得点>
上町・城内6、坂元・工藤5、伊藤瞳4、巻・仲宗根3、
佐久川・東濱・藤井2、樋口1
ウズベキスタン 10 - 0 カタール *カタールは棄権した模様 (A-5位) (B-5位)
<7-8位決定戦>
イラン 34 - 30 インド (A-4位) (B-4位)
<5-6位決定戦 >
カザフスタン 43 - 18 ベトナム (A-3位) (B-3位)
韓 国 38 (18-10, 20- 7) 17 タ イ (A-1位) (B-2位)
中 国 29 (12-14, 17-14) 28 日 本 (B-1位) (A-2位)
<戦評>
「後半に逆転を許し、残り2秒で勝利を逃す」
中国との準決勝、日本は韓国戦の反省から前半立ち上がり、積極的なディフェンス、オフェンスにより植垣・藤井のロングシュートで連続得点を奪う。中国も高さを利用したポスト攻撃、ロングシュートを中心に攻めてくるが、GK勝田のファインセーブもあり連続得点を許さない。前半12分、坂元の退場により中国に連続得点を許す。中国はここで日本の攻撃リズムを崩そうとオフェンスの中心である藤井に対しマンツーマンを仕掛ける。しかし日本は広くなった中国ディフェンスに対しアウト攻撃を展開し、城内の連続サイドシュート、佐久川のサイドシュート、速攻でリードを保ち前半を14対12の2点差で折り返す。
後半も中国は藤井にマンツーマンディフェンスで守るが、日本は伊藤の速攻、上町の7mスローによる得点でリードする。しかし中国オフェンスの強引な攻めに対し日本はディフェンスで守りきることができず退場者を出す。その間に中国は、サイドシュート、速攻、7mスローと連続得点で同点に追いつく。その後、日本は得点は取るものの、要所で退場者を出し、15分過ぎに逆転を許す。中国ディフェンスに退場者が出たところで日本も得点を奪い同点となるが、19分過ぎに中国のステップシュート、カットイン、ロングシュートと4連続得点を許し、試合の主導権を中国が掴む。25分過ぎ上町の退場の間に、オフェンスでのテクニカルミスにより中国に速攻で2連続得点を許す。日本は残り時間2分、3点差の場面で、マンツーマンディフェンスで中国にプレッシャーをかける。相手ミスを誘い、28分伊藤亜の速攻、28分20秒上町の速攻、29分20秒坂元のポストシュートによる連続得点で1点差に。残り時間20秒で中国の攻撃を上町がインターセプトから単独速攻に持ち込み同点に。しかし残り時間8秒、最後は中国サイドのNO2がサイドシュートに持ち込み、残り2秒で得点を奪われ、1点差の28対29で試合終了となった。
<個人得点>
上町・佐久川5, 城内・東濱4, 植垣・藤井・伊藤亜・坂元2,
樋口・巻1
イラン 29 (17-12, 12-14) 26 ウズベキスタン (1勝3敗) (4敗)
韓 国 39 (22-11, 17-16) 27 日 本 (4勝) (3勝1敗)
<戦評>
「前半立ち上がり10分の課題」
前半立ち上がり、日本は韓国6−0ディフェンスに対し早いボール回しからポジションチェンジによる攻撃を展開する。しかし韓国ディフェンスを崩すことができず不利な位置からシュートを打たされる間に、韓国は速攻を中心に、No.20のロングシュートなどで4連続得点を上げる。なかなか日本はディフェンス、オフェンスでリズムを掴むことができず、3分過ぎに坂元のポストシュートで1点目を取るが、その後の攻撃も連続得点を奪うことができず、韓国に追加点を許してしまう。韓国は1対1を中心に攻撃を展開、日本のアタックディフェンスに対し早いパス回しでサイドまでボールを運び得点を上げていく。日本はポジションチェンジによる攻撃を展開したが攻撃が、センター中心となり、アウトサイド攻撃ができず得点が取れない。そのまま前半11対22のダブルスコアで折り返す。
後半、日本は東濱のロングシュートで得点を奪うが、韓国オフェンスの1対1を止められず、先手を奪うような昨日までの機動力を活かしたディフェンスができない。攻撃では、センター中心の攻撃からアウトサイド攻撃を徹底して攻め、カットインが多くなったところで得点は取るものの、韓国にも得点を許してしまう。15分過ぎ、上町のカットイン、7mスローとこの試合始めて連続得点を奪い、また、韓国ディフェンスに退場者が出たことによりオフェンスでは有利に攻撃するが、韓国5人のオフェンスでも得点を許し点差を詰めることができないまま、27対39で試合が終えた。前半の立ち上がりの攻防がこの試合を決めてしまった。
<個人得点>
上町8, 東濱5, 伊藤亜・佐久川・藤井3,
城内・植垣・坂元・樋口・巻1
<予選Bグループ>
中 国 35 (19-11, 16- 5) 16 タ イ (4勝) (3勝1敗)
ベトナム 38 (20- 7, 18-15) 22 カタール (1勝3敗) (4敗)
日 本 31 (15- 9, 16-14) 23 カザフスタン (3勝) (2勝2敗)
<戦評>
「カザフスタンに勝利し、世界選手権出場権獲得!」
今日のカザフスタン戦はグループリーグ2位以内を確保するためにも重要な試合である。前半立ち上がり、カザフスタンに連続得点を許すが、ディフェンスで足を動かしての機動力を最大限に使い、その後の得点を許さない。その間に日本は落ち着いた攻撃を展開し、5分過ぎ、東濱・藤井のコンビからのカットイン、佐久川のサイドシュートですぐに同点に追いつく。11分過ぎには東濱のカットイン、坂元の速攻、上町の7mスロー、藤井のロングシュートなどで5連取。その後、上町の退場の際に得点を許すが、日本も反撃し、一進一退の攻防が続く。25分過ぎ、日本はこの日、オフェンスで調子がいい東濱・藤井を軸に攻撃を組み立て、連続得点を奪い、前半を15対9と6点差で折り返す。
後半も日本はディフェンスの動きがより活発になり、注意すべきカザフスタンの攻撃をディフェンスの粘りと、GK勝田のファインセーブで試合をしっかりと組み立てる。後半中盤には、藤井・佐久川らで貴重な時間帯に連続得点を上げる。カザフスタンも攻撃をダブルポストに変え攻撃の糸口の変化を試みるが、日本はしっかりとしたディフェンスの対応ができ、得点は許すものの連続得点を取られない粘りの守りを見せる。21分過ぎには、代わって入った植垣のカットインから、東濱のカットイン、城内の連続サイドシュート、伊藤のサイドシュートで一気にカザフスタンをたたみ掛け、試合を決めた。
この試合、ディフェンスではセンター坂元・東濱を中心に伊藤亜・上町・佐久川・城内の機動力とGK勝田の活躍が、オフェンスでは藤井・東濱の活躍はもちろん、チーム一丸となって闘い、全選手の勝利への執念で得た勝利と言える。
この試合の結果により日本はAグループ2位以内を確定し、また2009世界選手権開催国・中国がBグループ2位以内を確定したので、中国を除いた上位3チーム以内となり、世界選手権の切符は確実となった。
<個人得点>
藤井8, 東濱6, 城内5, 佐久川4, 坂元3, 樋口2,
上町・植垣・伊藤瞳1
<予選Bグループ>
タ イ 42 (22-13, 20-19) 32 インド (3勝) (1勝3敗)
カザフスタン 42 (19-4, 23- 8) 12 ウズベキスタン (2勝1敗) (3敗)
韓 国 48 (22- 7, 26- 8) 15 イラン (3勝) (3敗)
<予選Bグループ>
インド 37 (18-13, 19-10) 23 カタール (1勝2敗) (3敗)
中 国 54 (26-10, 28- 9) 19 ベトナム (3勝) (1勝2敗)
日 本 42 (21- 8, 21-12) 20 イラン (2勝) (2敗)
<戦評>
「日本2連勝」
初戦に続き2戦目も、日本は6−0ディフェンスでイランの攻撃の特徴であるカットイン、ポストプレーを封じ、ディフェンスから速攻につなげる。セットオフェンスでは早いパス回しから走りこみ、東濱・藤井のミドルシュートやロングシュート、またディフェンスを引き付けて城内、佐久川の両サイドシュートで5連続得点を奪う。その後、イランに単発でのシュートや、坂元の退場の間に得点を与えるが、坂元の退場が解けた後はディフェンスが足を使ってイランの攻撃に対応。イランに得点を与えず、日本は8連続得点を上げるなど、日本ペースで試合が進む。日本がメンバーチェンジしたあたりでディフェンスでの連携ミスや退場者が出てイランに3連続得点を許す場面があったが、前半を21対8で折り返す。
後半立ち上がり、シュートミス・テクニカルミスの連続で、イランにブラインドシュート、ロングシュートの連続得点を許す。しかし5分過ぎ、日本もディフェンスを立て直し、イランのイージーミスを全て速攻につなげ、巻・藤井・樋口・工藤・伊藤亜による8連続得点で後半も主導権を握り点差を離しにかかる。16分過ぎ、巻・上町と連続退場で4人となるが、その間イランの攻撃を1点に抑え、仲宗根の7mスロー、伊藤瞳のサイドシュート、工藤の速攻で日本は加点していく。後半残り10分、イランもセンターNO6を中心にブラインドシュートによる得点で加点していくが、日本は初戦に続き大差で勝利を収めた。
<個人得点>
伊藤瞳6, 佐久川・上町・城内・工藤・藤井4,
巻・東濱・仲宗根・樋口3, 伊藤亜2, 坂元・田代1
<予選Bグループ>
タ イ 29 (19-15, 10- 5) 20 ベトナム (2勝) (1勝1敗)
日 本 47 (21- 3, 26-11) 14 ウズベキスタン (1勝) (2敗)
<戦評>
「初戦ウズベキスタン日本完勝」
初戦ウズベキスタン戦。日本は立ち上がり、相手6−0ディフェンスに対し開始1分20秒、東濱の鋭いカットインで日本が先制点をあげ、立ち上がりの緊張感から逆に積極的な攻撃を展開する。藤井のカットイン、城内、坂元の速攻、上町の7mスローで連続得点し、開始5分で5対0と理想的な展開となる。ディフェンスでもウズベキスタンの高さに対し積極的にバックプレーヤー、ポストプレーヤーをチェックすることで、ディフェンスに機動力が生まれ、ウズベキスタンに得点のチャンスを与えない完璧なスタートを切った。その後、6分40秒に上町の退場により、ウズベキスタンに7mスローによる得点を与えるが、日本はオフェンスでも足が動き、日本の多彩な、また足を使った攻撃にウズベキスタンは対応できず、藤井、東濱のミドルシュート、伊藤亜の速攻、坂元のポストシュート、退場が解けた上町の7mスローと連続得点を上げ、15分には10対2と有利に試合を進め。その後も攻撃の手を緩めることなく、速攻、サイドシュート、ミドルシュートと得点を上げる。ディフェンスでは、ウズベキスタンの大きさ・高さに対し退場者を出し、7mスローのチャンスを与えるが、GK飛田のファインセーブもあり、前半はウズベキスタンに対し3得点しか得点を許さないまま、21対3の日本リードで折り返した。
後半も、佐久川に替わって入った伊藤瞳のサイドシュート、城内に替わって入った工藤と両サイドの速攻を中心に、センター樋口の速攻、カットインとバランス良く得点を重ねていく。ウズベキスタンは逆にダブルポストによる攻撃でオフェンスでの展開を変えてきたが、日本ディフェンスは素早く対応し単発での得点を許すのみで、ウズベキスタンに連続得点を許すことなく、後半も26対11、トータル47対14と終始日本ペースで試合が進み、アジア選手権予選グループ1勝をあげる。試合展開としては、日本が目指すディフェンスでの強いあたり、オフェンスのスピーディーな展開がいい流れをつくり理想的な試合であった。
<個人得点>
樋口8, 上町・巻・伊藤瞳・工藤・東濱5, 城内4,
伊藤亜・藤井3, 佐久川・坂元2
韓 国 32 (16-15, 16-14) 29 カザフスタン (2勝) (1勝1敗)
<予選Bグループ>
中 国 38 (19- 5, 19- 9) 14 カタール (2勝) (2敗)
ベトナム 29 (13-15, 16-12) 27 インド (1勝) (2敗)
韓 国 57 (31-10, 26-16) 26 ウズベキスタン (1勝) (1敗)
カザフスタン 41 (21- 5, 20-13) 18 イラン (1勝) (1敗)
<予選Bグループ>
タ イ 34 (17- 8, 17-15) 23 カタール (1勝) (1敗)
中 国 42 (21- 5, 21- 7) 12 インド (1勝) (1敗)