〈平成19年度 第59回全日本総合ハンドボール選手権大会・試合結果〉

  試合結果速報 , 試合結果 , 男子・勝ち上がり表 , 女子・勝ち上がり表


試合結果

 第1日目(12月20日(木)),  第2日目(12月21日(金)),   第3日目(12月22日(土))

 第4日目(12月23日(日)),  第5日目(12月24日(月))

第5日目(12月24日(月・祝))

  男子決勝

    大同特殊鋼 35 (18-13, 17-15) 28 大崎電気         戦評
 (大同特殊鋼は、2年連続12度目の優勝)


  女子決勝 

     オムロン  35 (15- 9, 20-18) 27 広島メイプルレッズ   戦評
  (オムロンは3年連続11度目の優勝)


 ・最終順位

   男子
    優 勝 大同特殊鋼
    第2位 大崎電気
    第3位 日本体育大学
    第3位 湧永製薬

   女子    
    優 勝 オムロン
    第2位 広島メイプルレッズ
    第3位 北國銀行
    第3位 ソニーセミコンダクタ九州
 

 ・個人表彰
   
   最優秀監督
    男子 清水 博之(大同特殊鋼)
    女子 黄 慶泳(オムロン)  

   最優秀選手
    男子 末松 誠(大同特殊鋼)
    女子 勝田 祥子(オムロン)



第4日目(12月23日(日))

  男子準決勝

    大同特殊鋼 37 (22-10, 15-14) 24  日本体育大学  戦評

  大崎電気   36 (14-15, 22-13) 28 湧永製薬    戦評


  女子準決勝 

    オムロン   31 (15-12, 16-10) 22  北國銀行    戦評

    広島メイプルレッズ  35 (21-14, 14-19) 33  ソニーセミコンダクタ九州 戦評


第3日目(12月22日(土))

 男子準々決勝

  大同特殊鋼  34 (15-11, 19-14) 25  早稲田大学       戦評
 
  日本体育大学 45 (24-18、21-20) 38  トヨタ車体       戦評
   
  大崎電気      37 (17-13, 20-20) 33  トヨタ紡織九州   戦評
  
  湧永製薬     37 (23- 6, 14-14) 20  北陸電力         戦評


  女子準々決勝

  オムロン   37 (24-11, 13- 8) 19  大阪教育大学     戦評

  北国銀行      29 (17- 8, 12- 6) 14  HC名古屋       戦評

  ソニーセミコンダクタ九州 26 (13-12, 13-10) 22  三重バイオレットアイリス   戦評

   広島メイプルレッズ      29 (14- 6, 15-18) 24  東京女子体育大学            戦評

第2日目(12月21日(金))

  男子2回戦

    早稲田大学     36 (20-12, 16-18) 30 豊田合成      戦評

    日本体育大学    30 (17-11, 13-18) 29  Honda  戦評

    トヨタ紡織九州  42 (22-13, 20-18) 31  筑波大学     戦評

    北陸電力        26 (14-12, 12-13) 25  日本大学     戦評


 女子1回戦

    大阪教育大学     27 (15-14,  7- 8) 26  HC岡山            戦評
                         (2-2 延長 3-2)

   HC名古屋       31 (15- 9, 16-12) 21  筑波大学            戦評

  三重バイオレットアイリス 22 (11- 7, 11-12) 19  洛北高校    戦評

  東京女子体育大学 29 (13- 9, 16-13) 22 香川銀行T・H      戦評


第1日目(12月20日(木))

  男子1回戦

  早稲田大学  42 (24-13, 18-15) 28  HC秋田      戦評

  日本体育大学 44 (21-12, 23-17) 29  トヨタ自動車  戦評

  筑波大学      50 (18-17, 32-14) 31  北陸高校      戦評

  日本大学      27 (10-11, 17-14) 25  ホンダ熊本    戦評


戦 評

  第5日目(12月24日(月・祝))

  男子決勝

    大同特殊鋼 35 (18-13, 17-15) 28  大崎電気

      第59回全日本総合選手権大会、男子ファイナルは、日本リーグ勢を連破し、勢
      いに乗る日体大を下した大同特殊鋼と、ナショナルの中心選手を多く抱える大崎
      電気の対戦となった。

      家永、福島両国際レフェリーにより、大崎電気のスローオフで、闘いの火蓋は切
      られた。開始早々、大崎はポストプレーから7mスローを得て、豊田が決めて先
   行。すぐさま大同も、地引の速攻で返す。その後も、末松、白などで加点し、大
   崎は、宮崎、太田、中川、岩本、豊田とバランスよく加点し、20分過ぎには1
   2対12と互角の展開となった。

   このあたりから大同のDFが機能し、大崎が攻めあぐねている間に、大同は着々
   加点した。さらに、23分過ぎには、大崎の退場を機に、大同は末松の速攻2連
   取で、17対12と主導権を握った。大崎は立て直そうとチームタイムアウトを
   請求するが、ミスがらみで1点を返すに止まった。

   後半に入り、大同は立ち上がりから4連取し、22対13と完全に優位な展開と
   した。大崎も踏ん張り17分には21対26と5点差まで詰め寄るが、大同はボ
   ールがよく回り、武田の高打点からのロングシュートなどと、GK高木の好セー
   ブも加わり、ジリジリと差を広げて行った。26分過ぎには、34対24とこの
   ゲーム最大の10点差をつけ、優勝の趨勢を決めた。

   大同特殊鋼が35対28で2年連続、12回目の優勝を飾った。


  女子決勝 

     オムロン 35 (15- 9, 20-18) 27  広島メイプルレッズ

   オムロン藤井のミドルシュートで幕を明けた女子決勝戦。オムロンは、先制した
   勢いをそのままに、洪、東濱などの得点により、12分までに8対1と広島メイ
   プルレッズを突き放す。一方、広島メイプルレッズも金などの連続得点で反撃開
   始。しかし、なかなか点差は縮まらず、6点差のまま前半終了。

   後半立ち上がり、両チームとも白熱した攻防を繰り広げる。オムロンは、さらに
   突き放しにかかるが、広島メイプルレッズも食らいつく。13分過ぎまで一進一
   退、6点差のまま時間は経過していく。しかし、ここからオムロンは連続得点で
   一気に攻勢をかけ、10点差に広げる。メイプルレッズはたまらずタイムアウト。
   メイプルレッズ金の怒涛の連続得点で反撃し、トータル10得点の活躍を見せる
   ものの、オムロンは藤井、佐久川などの得点で追随を許さない。終わってみれば、
      圧倒的な力を見せたオムロンが、全日本総合の優勝を手にした。


  第4日目(12月23日(日))

  男子準決勝

    大同特殊鋼 37 (22-10, 15-14) 24  日本体育大学  

      社会人相手の2連戦、特に前回の接戦の疲れが隠せない日体大に対して、大同特
      殊鋼はスローオフ直後から激しいプレスDFをかけ、ゴールを遠くに感じさせた。
      日体大は退場を機に発奮し、昨日までの動きを取り戻そうとするが、勢いに乗る
      大同はルーズボールを確実にものにして速攻で得点を重ねる。日体大は大同のプ
      レスDFが少しでも下がると、棚原、東長濱がロングシュートやカットインプレ
      ーで得点するが、修正の速い大同DFはすぐにプレスをかけて彼らの体力を奪う。
      日体大は大同白にマンツーマンをつけて、大同のセットオフェンスを封じようと
      するが、大同は末松、武田のロングシュートやカットインプレーでものともせず
      に得点を重ねる。

      後半、大同は白を下げ李を投入。対する日体大はDFを6−0に戻し、大同に負
      けないプレスDFを試みる。GK甲斐がナイスセーブを連発してリズムをつかん
   だ日体大は速攻で藤本、友利、小室が決め、7連取。昨日までの疲れを全く感じ
   させない動きをみせつける。そうなると大同は一層ひきしめて攻撃、GK荻田の
   素晴らしい反応によるナイスセーブと、富田の指示による高いDFで、日体大を
   引き離す。大同特殊鋼が貫禄をみせつけた試合であった。


    大崎電気   36 (14-15, 22-13) 28 湧永製薬  

      両チームの応援団のエールが響く中、湧永のスローオフ。古家のロングシュート
      で幕を開ける。大崎も宮崎のステップシュートで反撃するも、湧永GK志水がノ
      ーマークシュートを好セーブする展開。下川の速攻、山口のポストプレーなど着
      実に加点する湧永は、15分過ぎに5点差をつけリードする。一方大崎は猪妻、
      宮崎、東の5連取で同点とする。その後大崎GK濱口、湧永GK松村の好セーブ
      が続き、一点を争う白熱した試合となり、15−14の湧永1点リードで前半終了。

      後半、大崎は宮崎のステップシュートで同点に追いつくと、湧永の新が2連取する。
      大崎はDFシステムを5−1に変化させ、湧永を撹乱させる。大崎は2次速攻を
      中心にGK濱口の好セーブから望月、豊田などが得点をあげ9連取し逆転。対す
      る湧永は大崎の宮崎にマンツーマンをつけ、東、福田のロングシュートなどで点
      差をつめにかかるが、大崎も負けじと東のポストプレーなどを効果的に決め、得
      点をつめさせない。湧永は、大崎の退場の好機を活かせず36−28で大崎勝利
      に終わる。


  女子準決勝 

    オムロン   31 (15-12, 16-10) 22  北國銀行 

      北國のスローオフで始まった準決勝は、オムロンが、洪の速攻で得点すると、
      すぐさま、カットインで北國上町が返す。その後も、オムロンは吉田の7mス
      ロー、洪の速攻で加点し、北國も、サイド新田、小野澤のカットインで加点し
      、一進一退のゲームが続いた。しかし、25分過ぎの、北國の退場をきっかけ
      に、オムロンが3連取し、前半を15対12で折り返した。

     後半の立ち上がり、オムロンが、佐久川、洪、坂元の3連取で18対12。そ
      の後北國も、新田の速攻などでふんばる。しかし、10分過ぎから、東濱、洪
      らで5連取する。この間、北國は、オムロンDFを割ることができず、ロング
      シュート、パスミス、チャージングで、ボールを失っていった。たまらず北國
      は、チームタイムアウトを取るが、オムロンのボールコントロールミスを拾い
      速攻で1点を返すにとどまった。その後も流れは変わらず、オムロン水野の速
      攻で大勢は決した。


    広島メイプルレッズ  35 (21-14, 14-19) 33  ソニーセミコンダクタ九州  
      
      ソニー東の得点で幕を明けた。ソニーは、東や郭のカットインで得点を重ねれ
      ば、メイプルレッズは植垣のカットイン、坂口のサイドシュートなどで応戦。
      15分まで一進一退の攻防をみせる。18分にソニー17番が退場したのを機
   にメイプルレッズが怒涛の攻撃。20分までに16対11と差を広げる。メイ
   プルレッズも退場者を出すが、その後もなかなか点差が縮まらないまま前半を
   折り返す。

      後半開始7分、ソニーはメイプルレッズ金にマンツーマンをつけ、少しずつ自
   分たちのリズムを取り戻し得点を重ねる。ついに残り10分、同点に追いつき
   、ソニーが決めればメイプルレッズが決める緊張感のある攻防が続く。残り3
   分、メイプルレッズ大前のカットイン、植垣のミドルで均衡が破られ2点差。
   残り30秒でソニーの田中が7mスローを決めるが、残り5秒でメイプルレッ
   ズ伊藤がとどめを刺し試合終了のホイッスル。2点差でメイプルレッズが決勝
   戦への切符を手にした。 


  第3日目

 男子

  大同特殊鋼  34 (15-11, 19-14) 25  早稲田大学

      大同は富田のポストプレーで先制し、その後も速攻等を決め、序盤は4対0と
   大同が支配した。早稲田は4分過ぎに前里の速攻から追撃を開始。12分過ぎ
   に早稲田が2点差としてからは一進一退が続き、中盤以降に大同が李のディス
   タンスシュートなどで5点連取し、突き放しを図るも早稲田は速攻、サイドシ
   ュートで応戦し、前半は大同が15対11でリードして終了。

      後半6分に早稲田は2点差まで詰め寄るが、スキル・パワーに勝る大同は12
   分までに着実に加点し、9点差として完全に大同ペースとなった。早稲田は最
   後まで諦めずに気力あふれるプレーを見せ、大同荻田、早稲田永瀬の両GKが
   ファインセーブを連発し、見ごたえのある試合内容となった。早稲田大学の善
   戦が光った好ゲーム。


    日本体育大学 45 (24-18、21-20) 38  トヨタ車体 

      トヨタ車体は香川の7MTで先制。日体大は棚原のステップシュートで応戦。ト
   ヨタ車体門山もロングシュート得点する。日体大は、持ち前の速攻で得点を重ね
   、9分までに8対5とリードする。ここで、日体大の選手とトヨタ車体門山が接
   触し門山は無念の負傷退場。これを機に、日体大棚原のロングシュート、小室の
   速攻などで5点差まで広げる。さらに、GK甲斐がトヨタ車体のシュートをこと
   ごとく阻止。トヨタ車体はたまらずタイムアウトするが、日体大の勢いは止まら
   ず6点差の24対18で前半を折り返す。

      後半の立ち上がり、日体大棚原、東長濱のロングシュートなどで10点差まで広
   げる。トヨタ車体も負けずに竹下、崎前のサイドシュートなど連続得点する。D
   Fシステムも変更し日体大にプレッシャーをかけるが、なかなか点差が縮まらな
   い。さらにトヨタ車体は残り10分間で、退場者を4人出し万事休す。日体大が
   トヨタ車体に勝利した。日体大の攻守にわたるスピードとキーパーのファインセ
   ーブが光った試合だった。



  大崎電気      37 (17-13, 20-20) 33  トヨタ紡織九州 

      紡織が藤山の7MTで先制し、大崎は猪妻のサイドシュートで追いつく。その後
   紡織は泉原、中畠のディスタンスシュートなどでペースを握る。一方の大崎は紡
   織の粘り強いディフェンスの前になかなか波に乗れない。前半10分過ぎまで8
   対4で紡織がリード。中盤以降大崎はディフェンスを5−1システムにし、更に
   セットでの速い球回しで攻守のリズムを作る。岩本のジャンプシュート、カット
   インによる得点で追撃し、宮崎のジャンプシュートで逆転する。前半は17対1
   3で大崎が4点をリードして終了。

      後半も紡織のフットワークは疲れを見せず、粘り強い攻守を見せるが、最後は高
   い技術とスピードを誇る大崎が試合をものにした。

  
  湧永製薬     37 (23- 6, 14-14) 20  北陸電力 

      湧永製薬のスローオフで始まった試合は、開始5分までに湧永製薬の5点連続得
   点で5対1。北陸電力は、桜井のミドルなどで得点を重ねるが、堅いDFに阻ま
   れ得点を重ねられない。湧永は、下川の速攻や福田のミドルなどで着々と得点を
   重ね、23対6で前半を終えた。

      後半立ち上がり、北陸電力の山原のカットから桜井の速攻で反撃開始。少しずつ
   得点を重ねる。湧永製薬は、福田のカットインなどで得点しそれに応戦。一進一
   退の攻防となる。北陸電力は、途中、点差を縮め善戦するがそこまで。前半の貯
   金と堅実なDFから、湧永製薬の圧勝となった。
 

   女子

  オムロン   37 (24-11, 13- 8) 19  大阪教育大学

      オムロン安心院の速攻シュートで幕明けした。パワーに勝るオムロンに大学生
      が挑戦するが、力の差は歴然。しかし、大教大はキャプテン大城の個人技、ポス
   ト若泉にボールを集めるチームプレーで食い下がった。前半20分過ぎからオムロ
   ンが本来の力を出し始め、GK勝田のナイスセーブからの速攻で立て続けに得点
   し、24対11で折り返す。

      後半オムロンは高田と藤井を投入。佐久川のサイドシュートや安心院のカットイ
      ン等で得点を重ねる。大教大は相手のセットオフェンスのミスを逃さず速攻につ
      なげるが、オムロンが格の違いを見せ付けて圧勝した。


  北国銀行      29 (17- 8, 12- 6) 14  HC名古屋 

      北國銀行大応援団の声援の中でスローオフ。北國銀行田代、HC名古屋近藤の好
   セーブで試合が始まる。10分過ぎに北國銀行武井の連取、北國銀行若松の連取
   などで引き離しにかかる。HC名古屋も反撃するが北國銀行の堅い守りに阻まれ
   得点が伸びず苦戦。その間、北國銀行上町、野路のアシストからの得点を重ねる。
   HC名古屋は、秋山をトップDFとする5−1システムに変えたり、北國銀行上
   町にマンツーマンなどで対抗し、前半を17対8で北國銀行リードで折り返す。

      後半、北國銀行上町のカットからの速攻で幕を開ける。HC名古屋は北國銀行の
   2名退場の好機にも北國銀行GK木澤、田代の好セーブに阻まれ、得点を重ねる
   ことが出来ない。その後、両チームの一進一退の攻防が続き、点差が縮まらない
   まま時間が過ぎ、北國銀行の堅い守りがHC名古屋の攻撃を退ける試合となった。

 
  ソニーセミコンダクタ九州 26 (13-12, 13-10) 22  三重バイオレットアイリス 

      ソニーが速攻を決めれば、リバウンドを確実に奪う三重が負けじと得点し、出だし
   から一進一退の好ゲーム。スピーディな展開が続き、ソニー・飛田、三重・毛利の
   両GKも好セーブを見せる。前半は1点差でソニーがリード。後半ソニーは10分
   過ぎから相手の攻撃を読み始め、立て続けに速攻を決め、5点差まで広げる。三重
   はキャプテン桂にボールを集めて食い下がるが、4点差で終了となった。
 

   広島メイプルレッズ      29 (14- 6, 15-18) 24  東京女子体育大学  

      東女体6番稲葉のフェイントからのカットインで始まった試合、東女体が2連取するものの
      、広島がすぐ追いつく展開で5分過ぎから広島金のロングシュート、アシストやGK高森の7
      mスロー阻止などの再三に渡る好セーブで、5連取し7対3となる。東女体も国保のポスト
      プレーで反撃に応じるが、広島の激しいディフェンスの前に思うように加点できず、広島は
      植垣のシュートなどで6連続失点を許し前半14−6の広島リードで終了。
 
      6−0ディフェンスでラインを上げて臨んだ東女体、GK表寺の好セーブで食い下がるが、
      広島は伊藤の確実なノーマークシュートや大前のスピードのある速攻からのシュートなどで
      リードを広げる。対する東女体は石井のサイドシュートや稲葉の速攻、張のフェイント、坂
   本のロングシュートで食い下がり3点差まで追い詰めるものの、要所を広島金、植垣がシ
      ュートを決め、最後は安齋のガッツあふれるプレーで広島が逃げ切った。


第2日目(12月21日(金))

  男子2回戦
   早稲田大学     36 (20-12, 16-18) 30 豊田合成

    立ち上がり、豊田合成は渡久山のカットインで先制し、リズムに乗る。早稲田
    大学は佐野の右サイドからのシュートで応戦。一進一退が続く。
    パターンからの攻撃をねらう豊田合成に対して早稲田大学は、鋭い読みから相
    手ののパスをカットし、速攻につなげて点数を重ねた。
    早稲田大学は松信のシュートが決まったところで8対4。豊田合成はたまらずタ
    イムアウトを取った。その後も早稲田ペースでゲームは進んでいったが、20分
    過ぎ、早稲田は9番、2番と立て続けに退場、4人となった。4点差まで詰め寄
    った豊田合成はさらに点差を詰める絶好のチャンス!速攻を仕掛けた豊田合成に
    対して早稲田は野村、夏山がチャージを取り、さらに次の攻撃も永瀬の好セーブ
    で守り切った。逆に退場者の出た豊田合成に対して着実に点を重ねた早稲田が2
    0対12と8点リードで、前半を終えた。

    後半豊田合成は畠中のロング、渡久山の速攻などで互角のゲームを展開したが
    前半のリードを上手に守った早稲田が36対30で逃げ切った。


  男子2回戦
   日本体育大学    30 (17-11, 13-18) 29  Honda

    速いゲーム展開を望む日体大は立ち上がり、東長濱、棚原と両45°のロング
    シュートで3対0とリードするも、Hondaは鶴見のサイドシュートなどで得
    点し、3対3の同点とした。日体大は小室の速攻などで点を重ね、対するHon
    daは河瀬のポストへボールを集めて応戦した。Honda無理な速攻をせずに
    自分達のリズムで戦い、日体大はなかなか波に乗れない時間が続いた。ゲームが
    動いたのは15分過ぎ、Honda2番が2回目の退場。そのすきに日体大が4
    連取し、5点差となった所でタイムアウト、Hondaは横地の速攻等で点差を
    詰めるも、25分、中谷が3回目の退場で失格となった。日体大は藤本のサイド
    シュートなどで前半を17対11と日体大が6点リードで折り返した。

    後半に入るとHondaは日体大の棚原をマンマークで封じる作戦に出た。それ
    が功を奏し、竹田のミドルなどで連続得点、GK吉井の好セーブも有り、点差を
    詰め、1点差に詰め寄る。対する日体大は小室のステップ、石川のミドルなどで
    突き放そうとするが後半25分、Hondaは柳本のポストシュ−トでついに同
    点。さらに28分過ぎ、横地のカットインでこの試合この試合初めてのリードを
    奪った。しかし、日体大の石川は冷静にミドルを決め同点とし、残り1分で日体
    大がタイムアウト、攻撃を失敗しHondaの攻撃となった。残り15秒、Ho
    ndaのフリースローを石川がスチール、そのまま持ちこみ30対29でタイム
    アップ。


  男子2回戦
     トヨタ紡織九州  42 (22-13, 20-18) 31  筑波大学

    序盤は互角の立ち上がり、4:2DFのトヨタ紡織に対して筑波大学はディ
    フェンスからの速攻、ポストを使った攻撃で得点。トヨタ紡織は筑波大の5:
    1DFに対してセンタースリーからダブルポストへのシステムチェンジを使って
    攻撃、前半10分まで取ったら取り返すといった展開。7対7というスコアから
    抜け出したのはトヨタ紡織。村上のリバウンド、阪のミドルで得点。筑波大は
    DFを3:3DFに変えるがトヨタ紡織の個人技でDFを崩され失点、点差が広
    がった。トヨタ紡織は10番海道を起点とするバランスの良い攻撃から得点し、
    前半を22対13で折り返した。

    後半に入るとトヨタの速攻が決まり、筑波大を引き離す。筑波大も木切倉、ポ
    ストの三宅等を中心に反撃するものの日本リーグ勢のトヨタ紡織のGK松野を中
    心としたディフェンスを崩すことが出来なかった。トヨタのディフェンスとそこ
    からの速い攻撃が光った一戦となった。


  男子2回戦
      北陸電力        26 (14-12, 12-13) 25  日本大学

    日本大は高い3:3DFで北陸電力を封じる作戦、ロースコアに持ち込みたい。
    その通りの展開となったこのゲーム、北陸電力はなかなかノーマークを作りきれ
    ず点が伸びない。対して自分達のペースのはずの日本大は北陸電力のGK有江の
    再三にわたる好セーブにはばまれ、こちらも点を伸ばせずに前半20分終了時で
    10対8と北陸電力が2点リード。日本大は、永田の速攻などで前半28分、1
    2対12の同点に追いついた。すかさず北陸電力が2点を返した所で前半終了。
    14対12の2点リードで前半を折り返した。

    後半もスローペースの戦いとなった。日本大は2点のビハインドを追いかける
    ものの、北陸電力が逃げる。日本大は村上のロング、サイドの橋本などバランス
    よく得点すれば、北陸電力は神田のミドルが決まり、まさに一進一退の好ゲーム
    となった。後半26分過ぎ日大GK川端の好セーブから橋本がサイドシュートを
    決め、ついに24対24の同点となった。ここで北陸電力は桜井が連続得点し、
    26対24として残り1分を切る。日本大も下田のミドルで1点を返し、さらに
    GKの好セーブから残り7秒でマイボールとし、速いパスからサイドシュートを
    狙うの惜しくも外れ26対25で北陸電力が逃げ切った。


  女子1回戦
     大阪教育大学     27 (15-14,  7- 8) 26  HC岡山
                          (2-2 延長 3-2)

    両チーム実力伯仲しており、前半は退場をきっかけ逆転、また逆転のシーソー
    ゲーム。大教大はよく走っていたが、ミスが目立ち、HC岡山は要所の巧さをみ
    せていた。15−14で、大教大1点リードで折り返す。後半は両チームとも
    GKのナイスセーブもあり得点が止まり、ロースコアゲームとなる。後半20分
    で18−18の同点、終盤にルーズボールをものにした大教大が1点差リードを
    していたが、残り2秒でHC岡山が追いつき、延長戦に突入した。
    延長戦も両者一歩も引かず、大教大の石田が速攻をきめれば、HC岡山も高木
    が速攻を決め、大教大の岡本がロングシュートをれば、HC岡山の守安がロング
    シュートを決める。しかし延長後半の残り3分のところで大教大キャプテン大城
    が連続得点をして、大教大が逃げきり、試合終了の笛が鳴った。


  女子1回戦
    HC名古屋       31 (15- 9, 16-12) 21  筑波大学

    本澤のロングシュートを皮切りに、たてつづけに4連取したHC名古屋がベン
    チも一体となってペースをつかみ、ゲームの主導権を握る。対する筑波大学も石
    野のロングシュートで初得点すると落ち着き、前半10分のHC名古屋9番の退
    場をきっかけに3連取して差を縮める。しかし、HC名古屋のペースは揺るがず
    菅谷の連取で点差を再び広げ、筑波大学8番の退場もあり、前半は15−9と6
    点差でおりかえす。後半、気をとりなおした筑波大学は石野のカットインを中心
    に確実に得点を重ねるが、HC名古屋も全くペースをくずさず、本澤を中心に得
    点を重ねる。お互い全く譲らないゲーム運びは、両チームスピーディーでもあり
    、非常に見応えのある展開であった。最後まであきらめずに筑波大学は声を出し
    、走り続けたが、負けじとHC名古屋も声を出して走りつづけ、観客のどよめく
    プレーもあり、結果はともあれ魅了させるゲームであった。


  女子1回戦
   三重バイオレットアイリス 22 (11- 7, 11-12) 19  洛北高校

    竹中のカットイン、高山と乾のロングシュートで洛北高校リードで前半が始まる
    が、三重のGK毛利が洛北高校のシュートをことごとく阻止して、三重が守りの
    ペースをつかむ。洛北高校も運動量の多いDFで三重の攻撃を懸命に防いでいた
    が、体格差に勝る三重のポストプレーに圧倒され、逆転を許し、前半は4点差リ
    ードで折り返す。後半はDFを高めにしてより守りを重視した洛北高校は、相手
    の退場もあり、2点差まで詰め寄るも、同じく守りを固めた三重も「守って速攻」
    で確実に得点を重ね、後半20分には7点差まで広げる。しかし、諦めない高校
    生はそこから、塩見、竹中、乾の7mスローで点差を縮め、キャプテン田邉のカ
    ットインシュートでついに再び2点差までつめよる。最後まで目の離せない勝負
    となったが、伏見の確実な得点で三重が勝負を決めた。


  女子1回戦
   東京女子体育大学 29 (13- 9, 16-13) 22 香川銀行T・H

    両チームとも先制点がなかなかとれず、前半2分、張の得点で東女体が先制。
    香川銀行は前半7分に速攻で米田が得点すると、たてつづけに得点し、前半13
    分で逆転した。しかし、18分に9番、10番の2名が同時に退場となり、そこ
    から張のカットイン、澤田の速攻、稲葉のステップシュートで得点を重ねた東女
    体が再び逆転。香川銀行も負けじとキャプテン山村のポストにボールを集め、ポ
    ストプレーで得点し、一進一退の攻防となった。しかし、ポストへのパスを読み
    切った張と稲葉のインターセプトからのドリブル速攻により、東女体がつきはな
    しにかかり、前半は13−9の東女体4点リードで折り返す。後半は出だしか
    ら稲葉の3連取によってゲームのペースを握った東女体が香川をつきはなし、
    GK表寺のナイスセーブも連発して、後半15分で東女体が10点差までひろげ
    る。タイムアウトをとって、たて直しをはかった香川銀行は、木目平の退場もあ
    り、点差を縮めにかかる。ところが後半22分、香川銀行9番が3回目の退場と
    なり失格。それでもルーズボールへの執着心をみせ、なかなか点差を広げさせな
    い。しかし、最後は東女体も一歩も譲らず、7点差をつけて2回戦に駒を進めた。



   第1日目(12月20日(木))

   男子1回戦

   早稲田大学  42 (24-13, 18-15) 28  HC秋田

      立ち上がりは、手の内をさぐり合う静かな展開となった。HC秋田はロング
     シュートで着々と加点。一方早大は速攻とサイドへの展開で加点。前半15分あた
     りで早大がDFのプレスをかけ、試合の流れが変った。HC秋田は早大のプレス
     でイージーミスが目立ち始め、このミスから早大は着々と加点し、徐々に点差を
     広げて行った。
      後半になっても、HC秋田の攻撃に変化はなく、早大の速攻と、野村の強打が
     目立った。



  日本体育大学 44 (21-12, 23-17) 29  トヨタ自動車

       試合開始から日体大が速い速攻やクイックスタートで着実に点を重ね、前半十
     分で9対3とリード。その後トヨタ自動車はGK佐藤、ポスト栗崎、右45°の
     光増の活躍で一時は3点差まで縮めた。しかし前半残り10分でトヨタ自動車は
    2名が退場、その間に日体大が7連取し、前半を21対12で折り返した。
     後半に入っても、日体大の速攻のスピードは緩むことなく、また、棚原のパワ
    フルなロングシュート等で点を積み重ね、44対29で日体大が1回戦を突破した。



  筑波大学      50 (18-17, 32-14) 31  北陸高校

     北陸高校のメガホンによる声援が会場にひびくなかスローオフ。出足は両チー
    ムともに落ち着きがあり、開始5分では3−2のロースコア。しかし筑波20番
    の退場をきっかけに北陸高校の守りが機能しはじめ、速攻で、北陸高校が連取。
    逆転をゆるした筑波大学は、タイムアウト後に4年生をコートに立たせ連取をす
    るが再逆転には及ばず、GK12加藤を中心に守りを固め、7番小川のポストを
    中心に攻めを安定させた北陸高校が点差をひろげる。しかし、北陸高14番の退
    場をきっかけに筑波大学の反撃がはじまり、筑波大GK16久保が好セーブを連
    発して、ついに前半28分で同点に追いつく。
   逆転のシュートを決めたキャプテン10番がエキサイトしてしまい、失格とな
    り、不安を残しての後半となった筑波大学は、6番銘苅を中心に北陸高校のポス
    トプレーを徹底的に封じて守りきり、速攻で連取して後半15分に10点差まで
    広げ、大学生と高校生の違いをみせつける。ポストを封じられた北陸高校は14
    番杉本の意地のロングシュートや1対1、DFラインを高くあげて全員で動く
    DFでおいすがるが、筑波大学は安定したDFをまったくくずさず、確実に点差
    をかさね、後半だけで30点以上得点した筑波大学が高校生のチャレンジをはね
  のけた。



  日本大学      27 (10-11, 17-14) 25  ホンダ熊本

   ホンダ熊本熊本のスローオフで始まった試合は、日大が高い3:3のDFで、
  ホンダ熊本のOFにプレッシャーをかける。ホンダ熊本も、昨年まで日本リーグ
  に在籍していた巧者ぞろいで、日本大DFをくぐり抜けシュートまで継げるが、
  GKの好守もあり、得点に結びつかない。一方、日大は、ホンダ熊本のミスを拾
  い、速攻を繰り出すが、ノーマークシュートをイージーに外し、得点を積み重ね
  られない。前半はロースコアの10対11でホンダ熊本リードで終えた。
   後半に入ってもゲームの様子は変らず一進一退で進んで行った。後半15分過
  ぎからは、徐々にホンダ熊本の動きが悪くなり、日大がリードを奪う展開となっ
  た。20分にホンダ熊本プレーヤーの失格をキッカケとして、日大が徐々に差を
  広げ、残り5分には25対21と日大リードとなった。残り2分を切ってホンダ
  熊本もプレスを仕掛けるが、時すでにおそく、27対25で試合終了となった。
  全体にミスの多い大味な試合であった。




男子・勝ち上がり表

女子・勝ち上がり表


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