<機関誌2009年8月号巻頭言>


「重点施策実行のための“支援”」



                  (財)日本ハンドボール協会常務理事  高村 誠一 


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 平成21年度最初の常務理事会で川上専務理事から「日本協会の活動のベクトルは全て強
化に向ける」との指示がありました。これは日本ハンドボール界が一丸となって、2012年
のロンドン五輪にはなんとしても出場を果たす、というトップの強い意志を明確に示され
たものです。

 日本協会にはプロジェクトを含み6つの事業本部(マーケティング、総務、普及指導、
強化、競技、プロジェクト)がありますが、本年度は全体で88の重点施策を実施すること
としています。施策の中でも強化のために“特に重要“な項目の実行については、協会を
挙げて支援し確実に実行することによって、最終的には日本代表チームの五輪出場につな
げる事が最重要事項であります。

 総合企画室の役割は、それらの事業が確実に実行され、強化につながる効果を最大限発
現するための支援であります。重点施策は事業部単独で実行するものもありますが、ほと
んどが複数の事業部が協力して行うものです。事業部間の緊密な連絡はもちろんですが、
部分最適ではなく全体最適を考え調整することも必要となってきます。事業部間の潤滑剤
としての機能を十分発揮することが重要です。総合企画室としましては、関係各位のお知
恵をいただきながら、フットワークを効かし業務を遂行していきたいと思います。

 現在、各事業本部からはそれぞれの重点施策に対し「責任者」と「スケジュール」を明
確にした実行計画書が提出されています。総合企画室はその進捗状況を確認することも役
割のひとつですが、むしろ大切なことは、進捗に支障を来たした場合の課題を早期に発見
し、それに対しどういった支援ができるかを考えることだと思います。そのためには、関
係者間の情報の共有化が必要不可欠です。自らのアンテナを高く上げ、常に当事者意識を
もって取り組んでいきたいと思います。

 最後に、私はハンドボールに出会って以来これまで32年間、選手およびスタッフとして
ハンドボール界各方面の皆様に多大なるご指導、ご支援をいただきました。またナショナ
ルチームの一員として貴重な経験も積ませていただき、その経験が私の人生の大きなより
どころとなっています。更に、ハンドボールを通じて人間として様々なことを学ばせてい
ただきました。ハンドボールから得たこれまでのご恩に対し、少しでも報いることができ
るよう、また、ナショナルチーム経験者の−人として、日本代表チームがなんとしても五
輪に出場できるよう、微力ではありますが精一杯努力していきたいと思います。



  (財)日本ハンドボール協会機関誌「ハンドボール」2009年8月号より転載