<機関誌2006年12月号巻頭言>


アジア大会に挑む!



           (財)日本ハンドボール協会常務理事・強化本部長  蒲生 晴明 

kantogen-0612


 日本代表チームのアジア大会成績は下の表のとおりである。

開催年
開催都市(国)
日本の成績
優勝国
男子
女子
男子
女子
  9 
 1982
ニューデリー(インド)
 CHN 
 10 
 1986
ソウル(韓国)    
 KOR 
 11 
 1990
北京(中国)     
 5位 
 KOR 
 KOR 
 12 
 1994
広島(目本)     
 KOR 
 KOR 
 13 
 1998
バンコク(タイ)   
 KOR 
 KOR 
 14 
 2002
釜山(韓国)     
 4位 
 4位 
 KOR 
 KOR 
 15 
 2006
ドーハ(カタール)  
    
    
     
     

 日本代表チームは、1982年から男女のどちらかが連続でメダルを獲得してきたが、前回
の釜山大会で、初めてメダル獲得ができなかった。

 アジアの競技力では、男女ともに韓国の牙城は破れていないものの、男子については中
東諸国の競技力が著しく向上しており、また女子についても、中央アジア諸国が不気味さ
を持っている。北京オリンピック開催国中国は、韓国からコーチを招聰し韓国のスタイル
の戦術に強化されてきた。わが日本代表チームは、男女ともにヨーロッパからコーチを招
聘し、新たなる強化をスタートさせた。今回のアジア大会は、そういった意味で、男女と
もに来年の北京オリンピックアジア予選を見据え、「男女ともに最低メダル獲得!」を目
標にしている。女子については、韓国に絞った戦いが焦点である。男子については、韓国・
中国・中東諸国どの国に対しても、気を許せるものはない。


☆男子チーム  15カ国参加
 リマニッチ監督の初采配となる公式大会であり期待したい。5月から強化合宿を重ね、
 11月ジャパンカップを経て、クロアチア遠征で最終的に仕上げてドーハに乗り込むスケ
 ジュールを立てている。宮崎(大崎電気)・門山(トヨタ車体)・富田(大同特殊鋼)など若
 い選手の台頭で、レギュラー争いが激化している。キャプテン中川(大崎電気)などベテ
 ランを交えて、韓国・中国をはじめクウェート・開催地カタールなど中東勢と激しい戦
 いを勝ち抜いていきたい。

  Aグループ…バーレーン、カタール、インド、マカオ
  Bグループ…クウェート、中国、香港、イラン
  Cグループ…日本、UAE、ウズベキスタン、サウジアラビア
  Dグループ…韓国、レバノン、シリア

☆女子チーム  8カ国参加
 7月に行われたアジア選手権では、韓国には引き離されたが、中国と激戦の結果2点差
 で惜しくも敗れたもののカザフスタンには快勝し、充分手応えを感じることができた。
 11月のジャパンカップの後、国内合宿を経て、ドーハに乗り込む。バウワー監督が信頼
 している田中美音子(ソニーセミコンダクタ九州)を中心に機動力を活かし、韓国・中国
 との激戦をものにしていきたい。

  Aグループ…カザフスタン、中国、ウズベキスタン、インド
  Bグループ…韓国、日本、タイ、チャイニーズタイペイ


  (財)日本ハンドボール協会機関誌「ハンドボール」2006年12月号より転載