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平成22年7月1日発行 競技規則書における変更の概要

()日本ハンドボール協会審判委員会

 既に周知の通り、IHFでは7月1日より競技規則の改訂を行います。日本国内においても、その一部を先行実施していますが、7月1日の改訂にあたりその概要を簡単にまとめてお知らせしたいと思います。詳細については、新しい競技規則書を参照してください。

()8条:16条

@ 構成が以下の表のように変更されました。以前は競技規則解釈にあった「スポーツマンシップに反する行為」「著しくスポーツマンシップに反する行為」についても、競技規則8条と16条の中に含まれました。また、暴力行為などは新たに「極めてスポーツマンシップに反する行為」と定義されています。

   違反  スポーツマンシップに反する行為 
通常の段階罰      8の3      8の7
  直接の2分間退場   8の4 8の8
失格(報告書なし) 8の5 8の9
失格(報告書あり 8の6 8の10

また、段階罰の判定基準については下記の基準を組み合わせて判定すると記載されています。
 a)位置  b)身体の部位  c)激しさ  d)影響
・正面から    ・胴体 ・身体接触の強度 ・相手の動きの速度への影響
・側方から ・シュートしている腕   ・相手の動きの速度   ・移動に対する妨害の程度
・後方から ・脚 ・プレー続行の阻止
・頭部・喉・首

A 既報の通り、「追放」がなくなりました。8の10「極めてスポーツマンシップに反する行為」に含まれ、報告書を伴う失格と判定することになります。

B 既報の通り「ブロックプレー」の定義、ゴールキーパーの待ち伏せ行為、7mスロー時・フリースローを直接シュートする際の危険行為についての内容が追加されました。

()競技規則解釈4 パッシブプレー

 内容の変更はありませんが、「予告合図のあと」という項目が追加され、事例が示されています。

()競技規則解釈7 タイムキーパーやTDによる競技の中断

 内容の大きな変更はありませんが。事例を整理し直してあります。

()4条

 @「キャプテン」という用語が復活しました。 

AIHFでは背番号を【1〜99】と規定(国内では、大会規定に委ねることとします)します。

B身に着けてよいものに「ヘッドスカーフ」「キャプテンマーク」が追加されました。

()変更日

 従来の81日ではなく平成22年7月1日とされました。

()5の10

 ゴールキーパーの「許されない行為」が修正されました。「止まっているボール」を足で触れてはいけないと解釈される内容になっていたため、この条文が削除されました。

()6の2

 防御側チームのコートプレーヤーが「ゴールエリアに侵入する」とは、少しゴールラインに触れることではなく、「明らかにゴールエリア内に踏み込むこと」を意味すると記載されました。

()6の5

 ゴールエリア上の空間にあるボールの扱い方について、従来は規定されていませんでしたが、「競技規則7:1,7:8をふまえて」扱うようと修正されました。

()9の1

 ボールがゴールラインを完全に通過する前に笛がなってしまい「得点が認められないケース」に、「TDからの笛」が追加された。

(10)17条

 レフェリーの交代や、計時に疑いがある場合の処理について、両レフェリーの協議が原則ですが、その他対応が出来るように柔軟性を持たせるような条文が追記されました。

(11)17の14

 レフェリーの「通信機器の使用」を認めた。

(12)競技規則解釈6

 明らかな得点のチャンスを整理し直した。待ち伏せのような状態で「ゴールキーパーがゴールエリアを離れている」場合には、「他の防御側プレーヤーの位置は関係ない」と追記されました。

(13)交代地域規定

 @ 「コーチングゾーン」が新設されます。コーチングゾーンは、センターラインから3.5m(チームベンチの始端)の位置からベンチの終端までとし、それよりもオフィシャル席に近づいていけるのは(a)チームタイムアウトを請求するとき〈チーム役員のうちの1人〉 (b)オフィシャル席と話をする特別な場合〈チーム責任者のみ〉 と記載されています。

また、グリーンカードを出すためにオフィシャル席に近づき、タイミングを待つことは許されず、即座に請求しなければなりません。

 A チーム役員の服装に規定が入ります。「相手チームのコートプレーヤーと区別しにくい色」は許されません。

(14)7mスローコンテストの実施方法

 国内の競技規則書では従来「7mスローコンテストは3名ずつで」と明記していました。今回の競技規則発行に際して、国際ルールに併せて「5名」と変更しました。ただし、運用については従来どおり大会によって規定するものとします。

 


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