< The 3rd East Asian U-22 Handball Championship > 

《 第3回U-22東アジア選手権 》

< 戦 評 >

6/23  6/24  6/25  6/26  6/28  6/29


6月29日(月)

男子 
決 勝
日本 23 ( 8-15, 15-16) 31 韓国     スコアシート

 
戦評: 男子決勝は宿敵韓国と対戦した。前半日本は、韓国の大きく速いクロス攻撃に中央を厚くして
ゴールから遠ざけるディフェンスで対応した。粘り強いディフェンスとGK袰屋の活躍もあり、立ち上がりは
互角の展開であった。攻撃では韓国の出足の速い3-2-1ディフェンスに、伊舎堂・康本が強気でゴール
を狙い得点に結びつけた。韓国の粗いディフェンスに連続して退場者を奪うことができたが、パワープレー
のチャンスをものにすることができず主導権を握ることができなかった。逆に韓国の巧みな個人技から
サイド・ポストに振られ、前半を8対15で折り返した。
 後半は、園田・小澤・山田らでディフェンスシステムを組み換えながら韓国の攻撃に対応した。徐々に
韓国の速いコンビネーションプレーに予測的に反応することができ、安平の連続速攻などで流れを掴んだ。
その後も途中出場の山本が、ロング・カットインと韓国ディフェンスを揺さぶりながら得点し、残り15分18対
23の5点差に詰め寄った。その後、韓国は慌てることなく得意のトリックプレーを連続して展開し、攻撃の手
を緩めることなく23対31で終了した。
 今回韓国はジュニア世代(U-21)が参加しており、格上との対戦であったがこの一戦に強い想いを寄せて
いた選手から悔し涙が流れた。チャレンジさせて頂いた経験を糧に、次戦は必ず宿敵から勝利をものにする
ことを決意した。
 今大会のベスト7に日本から田里亮稀が選ばれた。
 
個人得点:安平:6点、小澤・伊舎堂:3点、康本・田里・山本・川上:2点、大谷・清家・山田:1点
       

 

6月28日(日)

女子  日本 30 (17- 7, 13-14) 21 中国     スコアシート
3勝1敗              1勝2敗

 
戦評:最終戦は平均身長175cmの高身長チームである中国との対戦。日本のスローオフからスタートした。
中国のディスタンスシュートを奥田、山本らがブロックし、防御が堅い日本。河原畑、藤田、團らの速攻で
前半15分までに9-4とリードを広げた。中国はここまでに2度のタイムアウトを請求するがなかなか得点する
ことができない。前半15分以降も左サイド近藤の速攻、そして、中国の5:1防御に対して、河原畑、斗米らが
1対1で突破するなどして徐々に点差を広げていき、前半を17-7で終了した。
 後半に入り、左45°山本が中国の防御を引きずりながら突破。貴重な得点と数的に有利な状況を日本に
もたらした。しかしながら、日本はこの時間帯にシュートミス、さらに防御では下がって受けたポストの1対1で
退場。その後、攻撃の足が止まった日本は、シュートチャンスを作るもののシュートを決めきることができない。
一方、波に乗った中国は、Wポストに移行して、ポストシュートで連続得点。後半の5分から13分までに連続5
得点を挙げた。中国が徐々に追い上げてきたが、15分過ぎからは中国の選手たちに疲れが見え始め、中国
のエースWang Tong-yuがディスタンスシュートを打ってくるだけの単調な攻撃になった。体力的に勝る日本は、
左45°山本がカットイン、サイド近藤がポストへ走り込んでシュート、センター村松がディスタンスシュート、村松
からポスト谷へのアシストなどで得点を重ねた。また、後半ラスト5分、攻撃に入った澤井がカットインで2連続
得点。日本は前半の点差をそのまま維持し、30-21で中国に勝利した。
  
個人得点:谷・近藤:5点、團:4点、川原畑:3点、藤田・斗米・奥田・山本・澤井:2点、高杉・眞方・村松:1点
       

 

6月26日(金)

女子  日本 22 ( 9-12, 13- 7) 19 チャイニーズタイペイ     スコアシート
2勝1敗              2敗

 
戦評:第三試合、台湾戦は日本のスローオフからスタート。日本のスタートメンバーは左サイド團、
左45°山本、センター河原畑、右45°奥田、右サイド藤田、ポスト谷、GK神谷。台湾はChiu Pei-wen
の強い突破力を起点に、左45°Shih Wei-juがディスタンスシュートを狙う。スピードある台湾の攻撃に
受け身気味になった日本。先制点は台湾。ライン際のポスト、カットインなどで台湾は得点を重ねた。
激しい接触をしてくる3:2:1防御に対して、なかなか得点チャンスを作れない日本。山本、河原畑の
ディスタンスシュートで10分過ぎに3-5。そこで日本はタイムアウトを要求。タイムアウト後、攻撃のリズム
が良くなった日本はカットイン、ポスト、速攻など絶好の得点チャンスを連続して迎える。しかし、台湾の
GK、Huang Wei-jungの好セーブに阻まれ、苦しい時間帯が22分過ぎまで続いた。なんとかして点差を
縮めて前半を終えたい日本。台湾エースのミドルシュート、カットインシュートをGK神谷が好セーブ。流れ
を日本に呼び戻した。そこから、奥田、藤田が速攻、山本がカットインで加点。前半を9-12で終了した。
 後半に入ると、右45°山口の1対1からセンター斗米がパスをさばいてシュートチャンスを作り、一方、
ディフェンスではGK神谷が後半も好セーブを連発。日本は後半15分過ぎにこの試合で初のリードを奪う。
焦りが見える台湾はミスが増え、日本は斗米、近藤らの速攻で得点を重ねて台湾を突き放した。最終
スコア22-19で台湾に勝利した。
  
個人得点:近藤:5点、奥田・山本:4点、谷:3点、藤田・斗米:2点、河原畑・山口:1点
       

 
男子 
準決勝
日本 29 (12-17, 17-11) 28 チャイニーズタイペイ     スコアシート

 
戦評: 予選リーグを1位通過し、準決勝は開催国チャイニーズタイペイと対戦した。前半立ち
上がりは、オーバーエイジ枠で出場している196cmの左利きバックプレーヤー趙選手に中央
から連続して打ち込まれた。日本は、田里・伊舎堂・山田・安平らで攻撃を組み立てるが、同じ
くオーバーエイジ枠の195cmのGKに連続して止められ15分まで7対10とリードを許した。
ポイントゲッター趙選手にあらゆるディフェンス戦術で対応したが、力強さにテクニックを兼ね
備えており、前半だけで9得点奪われた。日本に試合の流れを渡さない雰囲気であったが、
途中出場の大谷の鮮やかなロングシュートや川上の粘り強いピポットプレーで反則を誘い、
どうにか前半を12対17で折り返した。
 後半は趙選手への対応が重要であったが、今まで練習で積み重ねてきた連動したスイッチ
ディフェンスに戻し、再チャレンジした。立ち上がりこそ趙選手に豪快に打ち込まれたが、徐々
に相手選手との間合いをとることができ、ハードアタックと密集を継続することができた。
ディフェンスでリズムを掴んだ日本は、小澤・田里の速攻や康本の豪快なステップシュートが
決まり、残り15分で21対21の同点に追いついた。その後も地元応援団で会場が盛り上がる
中、チャイニーズタイペイが先制して日本が追いつく一進一退の攻防が続いた。29分30秒
に再度訪れた逆転のチャンスにコンビネーションプレーから田里の得意のクイックシュートが
ゴールに突き刺さり、29分58秒はじめて逆転に成功し勝利した。後半は2度の7mtcを止め
られながらリバウンドボールを得点にしたり、山田の体を張ったルーズボール処理を全員で
繋いで得点にしたりと絶対に勝負を諦めない姿勢が勝利をものにした。
 
個人得点:田里:8点、伊舎堂・安平:4点、康本・小澤・大谷:3点、川上:2点、清家・山田:1点
       

 

6月25日(木)

女子  日本 24 (11-16, 13-17) 33 韓国     スコアシート
1勝1敗              2勝

 
戦評:日本のスローオフからゲームがスタート。日本のスタートメンバーは左サイド團、左45°山本、
センター河原畑、右45°奥田、右サイド藤田、ポスト谷、GK岩見。序盤は韓国の低めの6:0防御に
対して山本のロングシュート、藤田、團のサイドシュートで加点し、日本がリード。すかさず、韓国は
3:2:1防御に切り替え、日本のボール回しにプレッシャーをかけ始めた。その間、ミスが出た日本は
韓国に速攻を許し、10分過ぎに逆転される。そこで、日本はタイムアウトをとり、3:2:1防御に対しての
戦術を確認。センター斗米が冷静にゲームメイクし、ポスト谷、サイド團、藤田のシュートチャンスを
作った。日本は韓国の得点源の左サイドKim Seongeun、左45°Hur Youjinの2選手を厚く守り、韓国
のセットオフェンスの得点を抑えることには成功したが、日本のセットオフェンスでのミスを着実に速攻
に繋げた韓国が前半をリードし、11-16で終了した。
 後半に入り、日本は藤田がサイドから跳び込み連続得点。韓国の退場者が2名の場面で日本は加
点するも、その後、韓国のエースHur Youjinにカットイン、ミドルシュート、そして彼女からのポストGim
Boeunへアシストされて失点するなど、なかなか点差が狭まらない。後半10分過ぎから藤田の速攻、
澤井のロングシュート、河原畑のカットイン、ステップシュートで波に乗ったと思われた日本だったが、
後半20分以降、韓国のKim Dayoungにカットイン、速攻などで連続得点、さらに左腕のルーキーYang 
Saeseulにロングシュートを決められ、最終スコア24-33で日本は韓国に悔しい敗戦を喫した。 
 
 
個人得点:藤田:9点、河原畑:5点、谷:4点、澤井:2点、團・斗米・奥田・山本:1点
       

 

6月24日(水)

女子  日本 35 (17- 7, 18- 5) 12 香港     スコアシート
1勝                 1敗

 
戦評: 中国香港との初戦。
 日本は前半10分まで左45°高杉、センター河原畑のディスタンスシュート、ポスト谷、左サイド團の速攻、
右サイド藤田のサイドシュート、右45°奥田のカットインシュートで加点。対する中国香港はエースLeung
Tsz Hinを軸にサイド、ポストでのシュートチャンスを作って加点し、6-5。中国香港の右サイドLam wai yu
が得点した前半11分過ぎまでは一進一退のシーソーゲームだったが、その後、中国香港はミスを連発。
また、左45°山本が粘り強い1対1で中国香港の退場を誘い、そこから團、近藤、山口、藤田のサイド陣が
速攻で加点し、日本は一気に点差を広げた。前半終了間際まで約20分間、日本は中国香港に得点を許さ
ず、17-7で前半を終了。
 後半は15分過ぎまで、日本の堅いディフェンスに対して攻めあぐねた中国香港は、苦しい状況からディス
タンスシュートを打つ場面が多くなり、なかなか得点することができない。一方、日本は左サイド眞方、近藤
両選手の連続得点で着実に加点。後半15分以降は中国香港のミスが増え、日本はポスト牧岡などの速攻
でさらに点差を広げ、最終スコア35-12で中国香港に勝利した。
 
 
個人得点:近藤・團:5点、谷・藤田:4点、奥田・山口・眞方:3点、河原畑・牧岡・山本:2点、高杉・斗米:1点
       


 


男子
B組
 
日本 30 (14-11, 16-12) 23 中国     スコアシート
2勝                 1敗

 
戦評:予選リーグ2戦目は、平均身長190cmを超える中国と対戦した。立ち上がり日本は、低いラインから
強いコンタクトを意識したディフェンスで挑んだが、試合開始早々、身長2mの相手のポイントゲッターに中央
から力強く打ち込まれた。伊舎堂・山田・小澤で予測的に連動しながら対応し、徐々にGK袰屋に的を絞らせる
ことができた。オフェンスではボールが動く、人が動くことを意識し、田里・伊舎堂・清家のコンビネーションで
攻撃を組み立てた。予想以上の高さと強さに阻まれ一進一退の展開が続くなか相手の退場もあり、3点リード
で前半を14対11で折り返した。
 後半立ち上がりは、相手の長身選手にピポットプレーヤーとしてエリア際を力強く攻撃され、連続失点と退場
者を出し上手くリズムが取れない時間が続いた。非常に悪い雰囲気であったが、GK袰屋が相手のカットイン
シュートとサイドシュートを連続してシャットアウトし、相手に流れを渡さなかった。その後も苦しい場面が続いた
が、代わって入ったGK高光・中村も好セーブを連発し、後半は3人のGKで50%近いセーブ率を示し30対23で
勝利した。GKの活躍は勿論であるが、頭上高くあがったリバウンドボールを中国の長身選手からに日本が集団
でボールを奪い取った姿は、日本の執念を感じた瞬間であった。
 
 
個人得点:田里:7点、伊舎堂:5点、小澤:4点、大谷・清家・安平:3点、川上:2点、康本・山田・徳田:1点、
       

 



6月23日(火)

男子
B組
 
日本 33 (16-11, 17-10) 21 香港      スコアシート
1勝                 1敗

 
戦評:大会前日に台湾入りし、気温・湿度ともに想像以上に高い中、U-22東アジア選手権がスタートした。
開会式前のオープニングゲームに割り当てられ、緊張感が高まる中、予選リーグ初戦の香港と対戦した。
スタートは康本・田里・伊舎堂・小澤・山田・安平・GK袰屋のメンバーで臨んだ。前半立ち上がりは、練習して
きた6-0スイッチディフェンスで積極的に挑もうとしたが、相手のゆっくりとしたボール回しにテンポが掴めず、
上手く速攻につなげることが出来なかった。オフェンスでも慌てて展開した攻撃がミスになり、ロースコアで
試合が進んだ。20分過ぎから徐々に相手の特徴を捉えた日本は、センター田里の個人技や清家・小澤・安平
の速攻で得点を重ね前半を16対11で折り返した。
 後半も相手のペースに惑わされながら一進一退の攻防が続いたが、代わって入ったGK中村の好セーブから
山本・大谷・園田の3連打で流れを掴みリードを広げた。終盤もメンバーを動かしながらディフェンス中心の
攻防に徹し、33対21で初戦をものにした。
 
 
個人得点:田里・小澤:6点、清家・安平:4点、大谷・川上:3点、山本・徳田:2点、園田・康本・伊舎堂:1点
       
       






 


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