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< 5th Men's Youth Handball World Championship >

<<第5回男子ユース世界選手権 >>


< 戦 評 >

  予選ラウンド  8/10  8/11  8/13  8/14  8/16  星取り表

  プレジデントカップ  8/18  8/19


プレジデントカップ

8月19日(月)

プレジデントカップ決勝戦
 日本 42 (18-16, 24-20) 36 アルゼンチン               スコアシート
 A5位                C5位
                                                   
      戦評:

 17-18位決定戦となるプレジデントカップ決勝戦。次のステージに向けてのスタートという位置づけで最終戦に
臨んだ日本。立ち上がりは岡松
,齊藤,徳田らで得点するも相手の体格を活かした力強いカットインプレーに苦しみ
互角の展開。先に抜け出したのは日本。藤
,田中らのスピード溢れる速攻,クイックスタートが決まりだし15分,
12−7と主導権を握る。そこから相手の強引なカットイン
,ポストを食い止められず25分14−15と逆転を許すが,
徳田の速攻
,安倍のDSなどで食らいつき18−16の2点リードで折り返す。
 ハーフタイムに残り30分このチームが積み上げてきた「らしさ」を出そうと再確認し後半に突入。立ち上がりは
両チームとも得点の取り合いが続き10分25−22と緊迫感のあるゲームが続く。15分過ぎから田中,藤らの
速攻で30−25とリードする。世界で戦い,40分過ぎからのフィジカルの差に勝敗を左右されてきた日本だが,
強いハートで苦しい時間帯を乗り越え,安倍の渾身のDSやサイド,相澤の切れのあるサイドなどで突き放し,
残り5分36−31。最後はチームの核である田中,徳田が一気に勝負を決めるシュートをたたき込み41−34。

リーダーシップを発揮しこのチームを牽引したキャプテン助安の7mも決まり42−36で勝利した。
 
プレジデントカップ決勝ということで試合後のセレモニーではトロフィーが授与され,会場では君が代が流された。
誇らしげに国歌を斉唱し,初の世界チャレンジは幕を閉じた。予選で2勝し決勝トーナメント(ベスト16)に進出する
という目標は成し得なかったが,厳しいアジア予選を突破し初のチャレンジで最後まで勝利にこだわり,日本人の
「粘り強さ」「芯の強さ」「和の強さ」をコートで表現し続けてくれた選手達は本当に素晴らしかった。



個人得点:徳田:14点、田中:8点、安倍:6点、藤:5点、齊藤・相澤:3点、岡松:2点、助安:1点

8月18日(日)

17−20位決定1回戦
 日本 43 (23-15, 20-16) 31 チュニジア               スコアシート
 A5位                B5位
                                                   
      戦評:

 本番前のトレーニングマッチで31−36で敗れているチュニジアとの17〜20位決定戦初戦。予選リーグで4敗し
決勝トーナメント進出は絶たれたが
,1つでも順位を上げて次につなげることを再確認し試合に臨んだ日本。積み
重ねてきたこと
,日本のスピードをここで見せつけるべくゲームに入る。立ち上がりから相手ミスを速攻につなぎ
田中
,岡松で3−0とリードする。相手のラフプレーから得た7mを田中,徳田が落ち着いて沈め15分14−8と優位
に進める。その後田中
,徳田,安倍で4連取もあり19−11。一進一退の攻防で前半を8点リードで折り返す。
 ハーフタイムでゲーム運びを確認し後半に入る。後半立ち上がりはお互いが点を取り合う展開。安倍のロング
,
岡松の速攻
,相澤のサイドなどで加点するも25−19と6点差に詰め寄られる。ここから日本は相手退場時に徳田,
相澤が連続得点し残り10分35−25の10点差とする。最後は康本,安倍,庄子,今野らが加点し試合終了。積み
重ねてきたトレーニングの成果が存分に出て
,スピード感溢れるゲーム展開ができたゲームであった。次戦は
17〜18位をかけてアルゼンチン戦に臨む。初の世界選手権最終戦。チーム一丸となって勝利をつかみとりたい。



個人得点:徳田:9点、田中:8点、安倍:6点、齊藤・岡松:4点、相澤:3点、藤・今野・玉川:2点、助安・康本・庄子:1点

予選ラウンド

8月16日(金)

 日本 23 (13-19, 10-20) 39 ベラルーシ               スコアシート
 1勝4敗                 3勝2敗 
                                                   
      戦評:
 決勝トーナメント進出をかけた重要な試合。お互い試合前から緊張感が漂う。大型選手を揃える相手は
当然ディフェンシヴな6−0DF
,攻撃は力ずくのカットインでDFラインを下げたところをディスタンスシュートで
攻撃してくることは十分に予想され
,その対策を練って日本はゲームに臨む。予想通り1:1でDFラインを下
げられディスタンスシュートを打ち込まれ開始5分0−4と苦しいスタート。ここから日本は徳田
,田中,玉川,
岡松らで加点し18分10−12と盛り返す。その後
,相手のステップシュートをことごとく決められ13−19で
折り返す。
 DFのシフトチェンジを準備し後半に入るが開始早々6連取されここから日本は変則4−2DFを試みる。しかし
ながらライン際が広くなったスペースを力ずくの1:1で崩されペースがつかめない。徳田
,玉川,田中,安倍ら
で得点を重ねるも
,相手のパワフルな攻防に糸口をつかめず,試合終了となった。世界との大きな差を見せ
つけられた試合となった。次戦はトレーニングマッチで敗れているチュニジア戦。17〜20位決定戦となるが
,
初の世界チャレンジで一つでも順位を上げ,未来につながるゲームをしたい。ロッカールームで悔し泣きする
選手達。今できることを最大限にコートで発揮することを確認し次戦に臨む。



個人得点:徳田:9点、田中:8点、安倍:6点、齊藤・岡松:4点、相澤:3点、藤・今野・玉川:2点、助安・康本・庄子:1点

8月14日(水)

 日本 37 (16-12, 21-12) 24 チリ               スコアシート
 1勝3敗                 4敗 
                                                   
      戦評:
 前の試合でセルビアがエジプトに勝利したため残り2連勝することで決勝トーナメント進出の可能性が残り,負け
られない戦いとなった予選リーグ4戦目チリ戦。

 体格はあるものの今までの3試合と比べると身長がないためミーティングでDFラインの徹底を確認し試合に臨む。
立ち上がり相手のテクニカルミスを玉川
,徳田の速攻につないで10分6−2とリードする。ターンオーバー時の相手
プレッシャーからミスが出てなかなか一気に突き放すことはできないものの相手退場時に岡松
,齊藤らがサイドから
よく沈め19分12−5と優位に進める。田中
,藤のポイントゲッターにマークが厚くなり攻撃リズムを崩した日本は
3連続失点。12−8となる。タイムアウトで立て直した日本は今野
,田中で加点し前半を4点リードで折り返す。
 後半の体力的な要素に不安があるものの
,この日の日本は今までにない強い気持ちで後半に入る。立ち上がり
テクニカルミスでリズムに乗れず10分20−15とお互いに加点する。その後相手退場時に相澤のトリックプレーや
サイドでリズムをつかみ
,田中のカットイン,玉川,安倍のサイドなどで残り10分28−19と大きくリードする。ここから
助安
,瀧澤,徳田,今野,安倍が次々に得点し13点差で世界での1勝をつかみ取った。
 予選リーグ最終戦は強敵セルビアに勝利しているベラルーシ。勝てば決勝トーナメント
,敗れれば下位の順位決定戦
という厳しい戦いになる。アジア予選で地元バーレーンに延長1点差で勝ち
,世界への切符をもぎ取ったあの試合を
思い起こし
,土俵際での勝負強さを出したい。日本で応援して下さるたくさんの方々の思いを胸に目標であった2勝を
成し遂げ決勝トーナメントのコートに立ちたい。


個人得点:田中・徳田:6点、安倍:5点、藤・玉川:4点、今野・相澤:3点、齊藤・瀧澤:2点、助安・岡松:1点

8月13日(火)

 日本 29 (13-17, 16-20) 37 セルビア               スコアシート
 3敗                   1勝2敗
                                                     
      戦評:
 予選リーグ3戦目。ブンデスリーグのハンブルグに所属する選手を擁し,日本の選手が体格的にも圧倒的に劣る
強豪セルビア戦。高さを活かし6mライン付近でディフェンシヴに守る相手に対し攻めあぐむ日本だが
,ミーティングで
確認した通りサイド
,ポスト,カットインで攻撃の糸口を探る。岡松のサイド,田中のステップ,カットインで得点するも
予想以上のパワフルなロングシュートを中央付近からたたき込まれ5−11と劣勢が続く。その後は田中
,徳田,藤が
粘りのある得点をあげ
,DFも中央二人を交代で使うなど食らいつき13−17の4点差で折り返す。
 パワープレーの状態から後半に突入。14−17と3点差に縮めるもその後力任せのカットイン、12m付近からの
ロングシュートを打ち込まれ19−30と残り13分大きく差を広げられる。GK友兼の好セーブとともにリズムが出てきた
日本は金内
,岡松,瀧澤の速攻で8点差まで差をつめるも,最後まで中央付近のパワフルなプレーを止めきれず,
29−37で敗退した。
 
大型選手にディフェンシヴに守られ,逆に力任せのプレーで失点するという日本チームが最も苦しむ試合展開と
なってしまった。予選リーグ残り2戦。目標としてきた予選リーグ2勝をあげるためには負けられない戦いが続く。
日本として「ありたい姿」ではなく「あるべき姿」を試合で出そうとミーティングで確認し
,チーム一丸となって目標達成
に邁進したい。
    

個人得点:田中:9点、徳田:7点、岡松:5点、瀧澤・安倍:2点、庄子・金内・藤・玉川:1点

8月11日(日)

 日本 36 (16-16, 20-22) 38 エジプト               スコアシート
 2敗                   2勝
                                                    
      戦評:

 予選リーグ2戦目は前日チリに大勝し,厳しい戦いが予想されたエジプト。立ち上がりからエジプトはエース徳田を厚く守る
変則5−1DF。攻撃ののリズムをつかめない日本はイージーなDS
,テクニカルミスから速攻を許し7分,2−6とリードを許す。
タイムアウト後は攻撃を立て直し闘志溢れるDFから田中
,,安倍らがよく走り26分14−14の同点とする。ここで藤が退場
し14
-15とリードを許すも徳田の速攻で追いつき,さらに相手の退場もあり16−16の同点で前半終了。
 後半立ち上がりは徳田
,藤のDS,玉川,安倍の速攻がよく決まり相手退場時に齊藤が決め6分22−19と3点のリードを奪う。
一気にたたみかけたい日本であったが,相手はここから強引な力任せの1:1に攻撃のきっかけを変えてくる。安倍,助安が
退場するなど苦しい時間帯が続き6連続失点。22−25と逆にリードを奪われる。タイムアウト後の日本は康本の気迫のこもった
ロングシュートが立て続けに決まり29−32と食らいつく。残り時間を考え勝負所で田中を前に出す5−1DFにシフトチェンジ後
DFからの速攻がよく出るもノーマークシュートを立て続けに阻止され点差を詰めることができず2点差で敗れた。デンマーク戦
同様後半10分過ぎからの体格差を利用した攻撃を食い止めることができなかった。

 
予選リーグ残り3試合。厳しい戦いが続くが1試合ごとに体格差にも慣れつつあり,デンマーク戦で露呈した後半の後半での
課題もキャプテン助安
,田中らが中心となって闘志むき出しに克服しながら戦っている。次戦は強豪セルビア。コンディションを
整え立ち向かって行きたい。

    

個人得点:田中:10点、徳田:7点、安倍:4点、康本・岡松:3点、齊藤・藤・玉川:2点、助安・瀧澤・屋比久:1点

8月10日(土)

 日本 27 (14-17, 13-22) 39 デンマーク               スコアシート
 1敗                   1勝
                                                    
      戦評:
 初の世界選手権,初戦の相手は前回大会優勝の強豪デンマーク。
 立ち上がりは互角のスタート。10分まで徳田のミドル
,速攻や玉川のポストなどで7−7。ここから先に
抜け出したのはデンマーク。積極的なDFを試みるも高さだけでなく視野の広さも兼ね合わせる相手BP陣
に崩され7−9とリードを許す。粘る日本は西出の好セーブ
,齊藤のサイド,藤のカットインなどで16分過ぎ
に11−10とこの試合初のリードを奪う。ここから一進一退の攻防になる。残り2分14−14の同点。ここで
相手選手の退場とチャンスがくるも相手のポスト
,ミスからの速攻,抜かれてはいけないアウトサイドへの
カットインで3連取を許し前半を3点ビハインドで終了。ハーフタイムで十分食らいついていけることを確認し
後半に突入。

 後半立ち上がり田中のカットインで15−17,ここから激しい攻防が続き8分で20−21。その後は相手の
巧みなサイドやDSで崩されるも残り5分まで27−32の5点差でついていく。タイムアウトで攻撃回数を減ら
し最小限に点差を抑えることを確認するもゲームスタミナの課題もありイージーなシュート
,パスミスからの
速攻で怒濤の7連取。勝負所を熟知し一瞬にしてたたみかけてくる強豪国の底力を見せつけられた。

 前半終了時のパワープレーのチャンスを生かし切れなかったこと,後半終了間際のゲーム運びが悔やまれる
結果となった。しかしながら試合終了後の選手からはやれる
,やれそうだという頼もしい声が上がり,次戦に向け
て前向きに進んでいきたい。

    

個人得点:徳田:9点、田中:6点、藤・玉川:4点、齊藤・瀧澤:2点

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