<平成14年度 第54回全日本総合ハンドボール選手権大会戦評>

12月11日(水) 第2日目

男子2回戦 第1試合  枇杷島スポーツセンター

HC東京 31 (18-13, 13-17) 30 日本体育大学     マッチバイザー:岩本、レフェリー:浜田・小笠原

 両者互角のスタートから7分過ぎに日体大のミスに乗じた速攻などでHC東京がリードを奪った。日体大は9番前田の7M、15番岡田のサイドで追い上げるが、前半はHC東京が5点リードで終了した。
 後半、相手の退場を活かして日体大が反撃。13分過ぎに逆転した。しかし、HC東京は残り7分過ぎから猛攻を見せ、相手の2人退場などに20番飯島の活躍で再逆転し、2点差をつけた。日体大もタイムアウトの後追い上げを見せ残り1分スカイプレーで再度同点に。ゲームの行方は判らなくなったが、残り20秒HC東京9番泉の速攻が決まり31−30。最後の日体大のシュートははずれHC東京が勝利した。

HC東京: 8西村=7点、20飯島=7点、15須藤=5点、17五島=4点、14木村=3点、23小野=3点、9泉=1点、13布田=1点
日本体育大学: 9前田=9点、3柳本=7点、15岡田=5点、4河原=2点、6飯田=2点、8宮平=2点、5小田=1点、11中山=1点、13地引=1点




男子2回戦 第2試合  枇杷島スポーツセンター

ホンダ熊本 24 (15- 8, 9-11) 19 香川クラブ     マッチバイザー:渡辺、レフェリー:小山・佐路

 序盤は両者ともに相手の出方を見定めんと慎重なスタート。18ジザらの得点によりホンダ熊本が徐々にペースをあげる。なんとか凌ごうとする香川クラブであったが、4人の退場者を出し、5本の7MTを与え満身創痍で前半を終える。
 後半ホンダ熊本は温存していた19クジノフを投入し、猛攻は止まる事を知らない。一方、香川クラブもGK12黒川が奮起し再三攻守を見せると3田中、6細谷らが呼応し、追撃を開始。ホンダ熊本もジザ、クジノフを軸に点を重ね、反撃を許さない。香川クラブらしい華麗なプレーも随所に見られたが、ホンダ熊本が貫禄を見せた。

ホンダ熊本: 14松本=5点、18ジザ=5点、4田中=3点、5米満=3点、9間島=2点、19クジノフ=2点、2大宮=1点、8本多=1点、12松岡=1点、15宮城=1点
香川クラブ: 3田中=6点、5高畠=4点、6細谷=4点、7河合=3点、4後藤=2点




男子2回戦 第3試合  枇杷島スポーツセンター

トヨタ車体 35 (17-10, 18- 7) 17 HC岡山     マッチバイザー:緒方、レフェリー:仲里・中地

 1回戦で筑波大学を1点差で破ったHC岡山がトヨタ車体に挑む試合になった2回戦。HC岡山がリーダーシップ豊かな11所のステップシュート、7外口のミドルシュートなどで先制するが、トヨタ車体5角谷の速攻、ミドルシュートなどで立ち上がり6分まで3−3という一進一退のゲームとなった。しかし、ここから高さに勝る車体DFをHC岡山が攻めあぐむところを速攻、センター11北出を中心に確実にノーマークをつくり4宮地のサイド、10竹下のカットインなどで着実に加点していった。HC岡山のGK12安井がところどころ攻守を見せるが、前半7点差で終えた。
 後半立ち上がりから堅いDFから11北出の速攻、14長谷川のポストなどで点差をひらき、HC岡山
も8林のポスト、サイドシュート、11所の多彩なゲームメイクでノーマークをつくろうとするが、点にはなかなか結びつかず、最後は大差でトヨタ車体の勝利となった。

トヨタ車体: 5角谷=8点、4宮地=6点、15加藤=6点、10竹下=5点、11北出=3点、14長谷川=3点、7野村=2点、3田中=1点、13清水=1点
HC岡山: 2平田=4点、8林=4点、10小野=4点、11所=3点、6小田=1点、7外口=1点




男子2回戦 第4試合  枇杷島スポーツセンター

アラコ九州 32 (12-14, 20- 8) 22 大同クラブ     マッチバイザー:村上、レフェリー:藤井・大熨

 前半は、ほぼ互角の展開。ダブルポストからのコンビで攻める大同クラブとスローオフから早いリスタート、スピードあふれる攻めを見せるアラコ九州。その中で9金子、3酒匂らの力強いシュートが決まった大同クラブが2点リードで前半を終えた。
 後半に入り代わったGK12谷川を中心とするディフェンスを攻めあぐねる大同クラブに対し、アラコ九州は速攻で一気に逆転をした。15分過ぎ大同クラブの2人退場に対しアラコ九州は10田中、5アントル、4村上、9鶴田のスピードに乗った攻めで点差を開き試合を決めた。地元大同クラブのテクニックあふれるプレーに会場が沸いたが、日本リーグチームのアラコ九州が最後は意地を見せた試合だった。

アラコ九州: 4村上=7点、5アントル=7点、10田中=5点、11阪=5点、9鶴田=4点、3高山=2点、2村木=1点、8植木=1点
大同クラブ: 9金子=9点、3酒匂=4点、15佐藤=3点、14松本=2点、17阿比留=2点、7阿萬=1点、18植木=1点




女子1回戦 第1試合  中村スポーツセンター

東京女子体育大学 24 (15- 3, 9- 5) 8 かながわガビアーノ     マッチバイザー:楓、レフェリー:阿部羅・浜野

 東京女子体育大学のスローオフで試合開始直後、2丑久保のサイドシュートで先制。その後も東京女子体育大学は再三のシュートチャンスを得るも、かながわガビアーノGK1佐藤の好セーブにより抜け出すことが出来ない。15分過ぎ、かながわガビアーノの連続退場を機に東京女子体育大学は速攻で連取、かながわガビアーノも反撃するが、GK1小松を中心とする高いDFを攻めきれない。20分過ぎからは、5土屋のポスト、6橋沼の速攻などで東京女子体育大学が6連取し、15−3で前半を折り返す。
 後半、かながわガビアーノも粘りを見せ、積極的に攻めるが点差を縮める事は出来ず、前半のリードを保ち東京女子体育大学が勝利を収めた。

東京女子体育大学: 6橋沼=6点、13吉田=6点、5土屋=5点、2丑久保=2点、10菅野=2点、11宮地=2点、3加藤=1点
かながわガビアーノ: 4里見=2点、9小澤=2点、10志田=2点、3亀ヶ谷=1点、7内林=1点




女子1回戦 第2試合  中村スポーツセンター

MIE Violet' IRIS 28 (11- 9, 17-11) 20 ソニーセミコンダクタ九州     マッチバイザー:西村、レフェリー:浅野・神谷

 開始早々から両チームともスピーディなゲーム展開。互いに速攻、カットイン、ロングシュートなどでシュートを放つものの両GKの好守に阻まれ思うように点を上げることが出来ない。開始10分まで2−2の同点で両チームとも我慢の展開となった。その後は一転、点の取り合いの様相で、目まぐるしく好守が入れ替わり、GKの好守もあって目の離せない好ゲームとなった。結局前半は、11−9のソニーセミコンダクタ九州リードで終了した。
 しかし、後半15分、ソニーに退場者が出たところで確実に加点したMIEが最後まで優位にゲームを支配し28−20で勝利を収めた。最終的には点差がついたがスピードあるれる見応えのあるゲームであった。

MIE Violet' IRIS: 4浦田=8点、2太田=5点、9伏見=5点、7須藤=4点、10池田=3点、13浪崎=3点
ソニーセミコンダクタ九州: 9南田=6点、5田中=4点、14佐久川=4点、7山田=3点、13ヒバリ野=2点、8水田=1点




女子1回戦 第3試合  中村スポーツセンター

HC名古屋 31 (14- 9, 17-11) 20 御座候     マッチバイザー:川島、レフェリー:永春・安田

 出足から調子の出ないHC名古屋を尻目に御座候は着々と加点。ディフェンスの足が動き出してからようやくゲームに張りが生まれHC名古屋が逆転に成功するも、要所でミスの目立つ雑な展開。両者点を取り合って14−9とHC名古屋リードで前半を終了した。
 後半に入ると未収戦を仕掛ける御座候のプレーに対し、HC名古屋がパワーとスピードを生かし徐々に引き離しにかかる。終盤には怪我から復帰した選手を使う余裕を見せて圧勝。しかしながら格下相手にモタモタも目立ち、課題を残すゲームであった。

HC名古屋: 7菅谷(奈)=7点、4菅谷(枝)=6点、6加治木=5点、9堀尾=4点、2萩野=3点、11加納=3点、5加藤=2点、8羽出重=1点
御座候: 4竹田=6点、3荒川=5点、9市来=4点、7星=2点、10池内=2点、6太田=1点




女子1回戦 第4試合  中村スポーツセンター

筑波大学 21 ( 9- 7, 12- 6) 13 香川銀行T.H.      マッチバイザー:山田、レフェリー:仲田・植村

 筑波大学が5森本のミドルシュート、4谷口のポストシュートで2点を選考しゲームが始まった。香川銀行もGK1土合の好守と相手のシュートミスから速攻で得点をし、すぐに追いつく。その後、筑波大学はポジションチェンジやシステムチェンジからの早い展開で攻撃をしかけ加点するが、シュートミスが目立ち思うようなリードが出来ない。一方香川銀行は相手のシュートミスから速攻9寺前のサイドシュート、中央からのステップシュートで加点し前半を7−9で終了する。
 後半に入り筑波大学が8新田のサイド、2高橋、6太田の速攻で3連取する。香川銀行は3星加の攻撃を起点にしかけサイドシュートで得点するが、途中筑波大学GK1竹鼻の好守もあり追いつくことが出来ない。終始筑波大学の早い展開からの攻撃が続き21−13で終了する。

筑波大学: 13千葉=5点、2高橋=4点、5森本=4点、6太田=3点、4谷口=2点、7岡田=1点、8新田=1点、17柴田=1点
香川銀行T.H.: 9寺前=6点、5道越=4点、6小林=1点、8渡久地=1点、10黒川=1点

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